1000日チャレンジ 621日目 ヨックモックミュージアム「ピカソのセラミックーモダンに触れる」展
ゴールまで379日
★BMI：24.1
★先日、東京・表参道のヨックモックミュージアムで開催中のヨックモックミュージアム 開館記念第３弾「ピカソのセラミックーモダンに触れる」展を観てきた。
（以下、公式サイトより引用）
「ヨックモック・コレクションをさまざまな視点からご紹介する展覧会の第3弾として、「ピカソのセラミック－モダンに触れる」展を開催いたします。ピカソと20世紀美術の代表的な研究者である河本真理氏（日本女子大学教授）を監修者にお迎えし、ピカソのセラミックの世界を、いま改めて「モダン」――言い換えれば「クラシック」と融合する「モダン」――の視点から読み解く、刺激的な展覧会です。ピカソが第二次世界大戦後に傾倒したセラミックは、当館のこれまでの展覧会「ピカソ コート・ダジュールの生活」（2020-2021）や「地中海人ピカソー神話的世界に遊ぶ」（2021-2022）でもご紹介したように、地中海世界の神話や古代美術への接近、陶芸の伝統との関わりといった観点から語られることが多いといえます。これは確かに、ピカソのセラミックの重要な特徴をなしています。その⼀⽅でピカソは、セラミックにおいてもキュビスム的な静物や顔をデザインし、コラージュやオブジェのように、現実と虚構の狭間を戯れてみせました。ピカソが若かりし頃に創造したキュビスムは、ピカソのセラミックにおいてもずっと⽣き続けていたのです。ピカソはまた、「壺の中の壺」を作ってみたり、メタモルフォーズの⼒で、壺を⼥性にも（抽象的な）⿃にも変容させてみたり……さらには、どちらかといえば、どっしりとしたイメージの強いセラミックで、ダンスなどの軽やかな動きを表そうとします。美術におけるダンス／運動の表現は、もちろん古代からあり、古くて新しいテーマといえますが、ピカソは踊り子を極度に単純化・記号化するなど、彼独自のモダンな再解釈を際立たせています。このように、ピカソのセラミックには、モダンなものが底流として流れており、古典的なものもモダンなやり⽅で再解釈しているのです。本展では、ヨックモック・コレクション所蔵のピカソのセラミックを、20世紀美術の中に位置づけながら、その新しい⾒⽅をご紹介します。遊び⼼に満ちた、多彩なピカソ芸術の世界に触れてください。」
◎このミュージアムは、2020年10月25日(ピカソの誕生日)に開館した新しい美術館。訪問するのは、今回が初めて。表参道から徒歩10分くらいの静かな住宅街の中に地下1階地上2階の建物があった。今回の展覧会は、開館記念第３弾ということで、所蔵作品（ヨックモック・コレクション）による構成となっていた。
30点余りの展示品のほとんどは、ピカソのセラミック作品。時代背景や比較のためにマティスの作品も展示されていた。ヨックモックミュージアムのコレクションの中心は、ピカソの許可のもと厳重に管理をされて制作された「エディション」と呼ばれる作品。ミュージアム2Fの映像室で流されていた解説映像の中で、ピカソが一時期、工房を独占して制作活動をしてしまっていることから、”複製”を制作することを提案し、その細かい制作プロセス（絵付けの際の筆の入れ方などまで）をピカソ自身が指示をしていたという話を工房の人が語っていた。またセラミック作品以外にも、ピカソの油彩画や版画などの作品やミロ、マティスの作品の展示もあった。
★これほどまとまった数のピカソのセラミック作品を観たのは初めて。色彩の鮮やかなもの作品や、キュビズム的なコラージュを施した作品なども印象的だったが、後半に展示されていた古代美術を思わすような形状のどっしりした壺に化粧土をほどこし、そこにダンスする人物像が描かれた一連の作品が素晴らしい。このモチーフにはマティスの影響もあるらしい。（《踊り子と楽師たち》1950年）↓（画像はこちらの展覧会リーフレットに掲載されている）
https://yokumokumuseum.com/wp-content/uploads/2022/08/220721_YMM_A4chirashi_nn_ol_trim.pdf
◎こじんまりした美術館で訪れる人も少なく、ゆっくりピカソ作品を観ることができた。解説映像で印象に残ったピカソの言葉『私は探すのではない。見つけるのだ。（I do not seek, I find.）』（他力を待つのではなく、まずは自分から動く、といった意味かな。）
併設されているカフェのお菓子もおいしそうだったが、今回はお土産だけを買って帰った。次回はぜひ、ここでゆっくりお菓子とコーヒーを楽しんでみたい。
★（お土産）ヨックモックの焼き菓子「プティ シガール」のミュージアム限定モデル。缶は1956年ヴァローリス陶器見本市のポスター図案（ピカソ作）￥1280円／8本入り
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