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1000日チャレンジ 580日目 英語でアメリカ史を読む「A Little History of the United States」(15. Washington’s Fear)

ゴールまで420日

★BMI:24.1

◎James West Davidson著『A Little History of the United States』(Yale University Press; Reprint版 (2016/9/13))を読みながらアメリカ史を勉強してみたい。
15. Washington’s Fear
(要約)
1789年、ジョージ・ワシントンが初代合衆国大統領に就任した。このときの大統領選挙は人民による直接選挙ではなく、各州から選出された選挙人の集団による選挙だった。当時の指導者たちは国家の利益を追求し統一することに希望を持っていたので、イギリスのような政党は必要が無いと考えていた。しかし、職業、民族、宗教、風習の異なる人々によって構成される国では、様々な対立が生まれる。その一つは、独立戦争時にできた負債の処理方法であった。各州の負債を合衆国が引き受けるべきか否か。また、この年にフランスで起きた革命に対する評価でも指導者たちは2分された。国務長官のトマス・ジェファーソンとジェームズ・マディソンらを支持する民主共和党と財務長官のアレクサンダー・ハミルトンらを支持する連邦党である。連邦党はニューイングランドで最大の支持を得ており、政府による産業や商業への後押しによって強力な国家をつくろうとしていた。一方の民主共和党は、国家政府が大きな力をもつことを懸念し、農民や農園主が民主国家の中心を担うべきと考えた。ワシントンはこの対立の調整に追われる中、3期目の大統領選挙には出馬しなかった。第2代大統領には連邦党のジョン・アダムズが選出され、選挙で次点だった民主共和用のジェファーソンが副大統領となった。アダムズが大統領に就任した1797年当時、フランスとイギリスの戦争は続いており、それへの関与を巡って両党の対立は激しくなった。与党連邦党は言論を制限する治安法を成立させ、多くの民主共和党員が逮捕された。1800年の大統領選では、民主共和党のジェファーソンと同党のアーロン・バーの得票が同数となり、下院での選挙に持ち込まれた。ここで、ジェファーソンは連邦党の援助を得て大統領に当選した。そして、民主共和党は治安法を廃止した。

agitated;動揺した、embarrassed;困惑した、tremble;身震いする、scattered;散らばっている、crown of laurel;桂冠、mortified;非常に立腹した、cavalry;騎兵、botanizing;植物収集、flourish;繁栄する、persuade;説得する、quarreling;口論、square;けりをつける、violent;暴力的な、repeal;廃止、
IOU;借用書;a written promise that you will pay someone the money you owe them (a way of writing “I owe you”)
E pluribus unum;(ラテン語)「多くから作られた一つ」;多くの民族、人種、宗教、言語、祖先が1つの国家とその国民を形成するという概念を示す言葉;(アメリカの25セント硬貨に刻まれている)

◎理想の国家を作ろうとした初期アメリカの指導者たちの葛藤と争いの時期についての解説。ほとんど知らなかったことで、とても興味深かった。最初は政党など新しい国には必要ないと考えた人たちも、やがて利害対立によってそれを形成していったことと、そのことが治安法によって、君主国家的な方向に向きかけた国を政権交代によって民主国家の方向に戻すことができたということを理解することができた。


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