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1000日チャレンジ 390日目 『イスラエル博物館所蔵 ピカソ ひらめきの原点』展(パナソニック汐留美術館)を観て

ゴールまで610日

★BMI:24.0

★先日、パナソニック汐留美術館で開催中の『イスラエル博物館所蔵 ピカソ ひらめきの原点』展を観たので、印象に残った作品などを書いておきたい。

『イスラエル博物館所蔵 ピカソ ひらめきの原点』展
図録、リーフレット、チケット

◎イスラエル・エルサレムにあるイスラエル美術館には800点以上のピカソ作品がある。今回は、その中から、版画作品を中心に120点ほどの作品を展示。初期~晩年のピカソの作風の変遷を追える展示になっている。
展示は、時代順に、Ⅰ.1900-1906年 初期 ― 青の時代とバラ色の時代、Ⅱ.1910-1920年 分析的キュビスム、総合的キュビスム、Ⅲ.1920-1936年 新古典主義、シュルレアリスム、〈ヴォラール連作〉、Ⅳ.1937-1953年 戦時期 ―ドラ・マール、フランソワーズ・ジロー、Ⅴ.1952-1970年 晩年 ― ジャクリーヌ・ロック、闘牛、バッカナリア、画家とモデル、〈347シリーズ〉と巡り、最後は、マン・レイが写したピカソのポートレイトまで展示されていた。この写真のコーナーだけでも必見!という感じ。とても良い展覧会だった。

★『Glass, Bottle of Bass, Newspaper』(1914、Oil and wax crayon on canvas、47 x 26.7 cm)(Israel Museum所蔵)画像は下記リンクからイスラエル博物館の公式サイトでご確認を。

この作品は総合的キュビズムといわれる時代のもの。ビール瓶、新聞紙、ワイングラスを複数の視点で捉えたものを一つの画面に再構成している。文字を意識的に使っているのも、この時期の作品の特徴のよう。単純な線で構成された画面だが、構図のバランスがとてもよく、絵葉書を購入。


★『Jacqueline』(1959、Color linoleum cut、642 x 528 mm)(Israel Museum所蔵)この作品は撮影可コーナーにあったので記念にパシャリ。ちゃんとした画像は下記リンクで。

このコーナーは、45歳年下で2番目の妻となったジャクリーヌ・ロックを描いた複数の作品が展示されていた。展示されている作品のなかでは、この作品は見たままのスケッチに近い姿。カラー・リノカットという手法で制作されている。リノカット技法というのは、木版の代わりにリノリウムといわれる樹脂に木粉などを混ぜて布にのって固めた素材に彫刻していくもので、ピカソは晩年になって、この技法に独自の手法(一度、版を作って刷った後に、さらに掘り進めて、前の版に重ねて刷るといった方法)を加えて制作をしていたらしい。この作品は多くの色が使われているわけではないが、青味がかった灰色の背景色が印象的だった。

Jacqueline(Israel Museum所蔵)


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