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東京国立博物館 特別企画「令和6年 新指定 国宝・重要文化財」

◎東京国立博物館 特別企画「令和6年 新指定 国宝・重要文化財」
【会期】
2024年4月23日(火)~5月12日(日)
【会場】東京国立博物館 本館特別1室・特別2室・11室
(以下、公式web siteから引用)
「重要文化財とは、我が国にある絵画、彫刻、工芸品、書跡・典籍、古文書、考古資料、歴史資料、建造物などの有形文化財のうち、歴史上または芸術上に重要なものを、かけがえのない国民の財産として後世に伝えるため、文部科学大臣が指定するものです。また、重要文化財の中でも世界文化の見地から価値が高く、たぐいない国民の宝といえるものを国宝に指定します。本展では、令和6年(2024)に新たに国宝・重要文化財に指定される美術工芸品等の一部を紹介いたします。
この機会に、多くの皆様にご観覧いただければ幸いです。」

※今回の展覧会はすべて撮影不可だったので、所蔵館での公開画像があるものからいくつかを紹介する。

◎三重県宝塚一号墳出土埴輪(古墳時代・5世紀:三重・松阪市文化財センター蔵)

★この埴輪は、今回の展覧会の目玉の一つだろう。私のお目当てもこれ。埴輪としての国宝指定は「埴輪武装男子立像」(東京国立博物館)以来の、2例目。ほぼ完全な形で出土していて、発掘当初から「国宝級」の発見として話題になっていた。全長約140センチ、高さ約94センチの船形埴輪は期待通りの存在感。当時の船の形を想像するうえでも貴重な資料なのだとか。

◎木造地蔵菩薩立像(定慶作 鎌倉時代・貞応3年(1224):京都・大報恩寺蔵)

★京都・大報恩寺(千本釈迦堂)に伝わる六観音・地蔵菩薩像、六観音像内納入経八巻が今回の国宝指定対象となっている。地蔵菩薩は高さ約160cmという等身大の大きな仏像。鎌倉時代の仏師・肥後定慶(運慶の子)が率いる仏師集団の作とされている。今回展示されているのは地蔵菩薩を含めて2体。展示室内ではひときわ大きな存在感を示していた。美しさと力強さと静けさを併せもつような佇まいだった。

◎日吉山王・祇園祭礼図(土佐光茂筆 室町時代・16世紀 東京・サントリー美術館蔵)

★六曲一双の屏風絵。現存する祭礼図屏風の中では最古のものらしい。金雲たっぷりの画面構成はとても装飾的で現代的な印象。

※展示スペースが1F、2Fに分かれていて、少しわかりにくい。まあ、新指定の国宝・重要文化財にとっては、指定に際しての調査を受けがてら、国立博物館でお見えしたということなのか、と思う。私の目当ての船形埴輪は堂々としていて、あっぱれ!な作品だった。



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