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1000日チャレンジ 366日目 美術で英語を学ぶ『How To Read Paintings』(Christopher P Jones)(8)"Susanna and the Elders"(Artemisia Gentileschi)

ゴールまで634日

★BMI:24.2

★『How To Read Paintings : Western art explored through a close-reading of painted masterpieces (Looking at Art) (English Edition)』(Christopher P Jones著;Thinksheet;2020)を読んで英語と美術のお勉強を一緒にしていこうかな。この本は、美術史家であり小説家でもあるChristopher P Jonesさんの美術の見方入門的なシリーズの第1弾。今月3冊目が出版されているということは、それなりに売れているということなのだろう。調べる限りでは日本語翻訳版はでていない。1枚の絵を題材として何を読み解いていくのか?というテーマで20枚程度の名画について記されている。1日1枚のペースで英文を読みながら、名画の鑑賞も楽しんでいきたい。著作権に配慮しつつ、勉強のメモを残していく。

(8)『スザンナと長老たち』は、16-17世紀イタリアの画家アルテミジア・ロミ・ジェンティレスキ(Artemisia Lomi Gentileschi、1593- 1652年)が1610年に描いた作品。

Susanna and the Elders(Schloss Weissenstein蔵)

「スザンナと長老たち」という主題は、旧約聖書ダニエル書に取材した物語。若い既婚の女性スザンナが入浴中に忍び込んだ2人の男から誘われるが拒絶したところ、ありもしない不義の話で告発され、裁判にかけられる。しかし容疑は晴らされ、2人の男は処刑される。スザンナという名はヘブライ語で純粋さの象徴であるユリを意味し、この物語は無実の美徳が悪に打ち勝つという寓話として教会でよく用いられるものだとChristopher P Jonesは指摘している。2人の長老の姿が形づくる山形のフォルムとスザンナとの間の逆三角形の構図が、威圧的な男たちと女性という対比をなし、男たちの影と女性の明という対比も効果的だとしている。

女性が中央ではなく左側に寄せて描かれて、一見、不安定な構図も、女性の恐怖や理不尽な出来事への怒りのようなものを上手く表現している作品だと思った。アルテミジア・ロミ・ジェンティレスキは17世紀の女性画家で、これを描いたのはまだ17歳の時。すでに完成された画力を感じる。いっかんして女性の強さをカラヴァッジョの影響を受けた強い明暗表現で描いていくことになる画家だ。彼女自身、この絵を描いた直後の時期に、レイプ事件に巻き込まれ裁判で理不尽な扱いを受けた記録が残されている。そのようなは池も含めて、近代になって再評価され人気がでた画家でもある。私は今回、この本で初めて作品を知ったが、カラヴァッジョ的で力強い作品が多く残されていて、好きな画家の一人に加わった。

collusion;共謀、loom over;漂う、ambiguity;あいまいさ、lascivious;好色な、relent;折れる、ruse;策略、allegorical;寓話の、extraordinary;並外れた、replete;豊富な、完全な、triumph;勝利する

◎やはり、同じ単語を何度も辞書で引いているような気がする。少し辞書を引く回数を少なくして、読み進めていこう。


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