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1000日チャレンジ 415日目『A Degree in a Book: Art History: Everything You Need to Know to Master the Subject - in One Book!』Day17 19世紀美術ー1765~1840年のロマン主義④カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ

ゴールまで585日

★BMI:24.5

★原著『A Degree in a Book: Art History: Everything You Need to Know to Master the Subject - in One Book!』(John Finlay著;Arcturus ;2020年)、日本語版『1冊で学位 芸術史~大学で学ぶ知識がこの1冊で身につく』(上野 正道監修;ニュートンプレス;2021年)を読みながら、英語で美術史を学んでいく。取り上げられている作品の中から、気になったもの、好きなものをピックアップして紹介していきたい。分厚い本なので、気長にゆっくり進めていく。

◎『北極海の難破船』(18-19世紀ドイツの画家 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(Caspar David Friedrich、1774 - 1840年)が1824年に描いた作品。ハンブルク美術館蔵。

Das Eismeer(ハンブルク美術館蔵)

この本の中で著者はフリードリヒについて、あまり多くを語っていない。図表としてこの絵を示して、「労を惜しまずに完成させた風景画」と評し、自然の力への関心と物質主義社会に対する不満を示唆していると記している。

カスパー・ダーヴィト・フリードリヒはドイツを代表するロマン主義の風景画家とされている。彼の作品には大きな自然とともに廃墟なども描かれていて、単なる風景を写す絵というよりは、彼自身の感情や主張をのせた画面になっているように思う。この絵では崇高な自然の力に抗うことのできない人間の生み出したものとその限界への嘆きのようなものが感じられる。彼は幼いころに兄弟を河にはった氷の上でスケートをしている時の事故で亡くしており、そのこともこの絵に影響を与えているのかもしれない。
この本では大きく扱われていない画家ではあるが、この絵が、現代の映画やアニメの背景画としても、そのまま使えそうに思えて、気に入ったのであえて取り上げてみた。

prow;船首、immense;計り知れない、unnerving;やる気をなくさせる、impenetrable;貫けない、estrange;遠ざける、alienate;疎遠にする
in accord with;~をふまえて(in agreement with)
(原著 Chapter9 p.183-184)

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