見出し画像

1000日チャレンジ 396日目 SOMPO美術館『シダネルとマルタン展』(2)アンリ・マルタン

ゴールまで604日

★BMI:24.5

★先日、東京新宿のSOMPO美術館で開催されている『シダネルとマルタン展』に行ったので感想など書いておきたい。

◎アンリ・マルタン(Henri Jean Guillaume Martin、1860 - 1943)
この方も、全く存じ上げなかった。彼もシダネル同様、パリ国立高等美術学校に学び、サロンにも出品している”正統派”である。イタリアに留学後は、象徴主義的なスタイルになる。多くの公共建造物の装飾絵画も手掛けた。

★『2番草』(アンリ・マルタン;1910年;個人蔵)

2番草(フランス;個人蔵)
(『シダネルとマルタン展』会場にて撮影許可)

2番草というと日本では水田の除草の話のようだが、ここでは夏から秋にかけて行われる牧草の2回目の刈り取りのこと。6月頃に1番草の刈り取りを行い、その2か月後くらいの2回目の収穫を行う。2回目は夏をまたぐため栄養価の高い牧草になりやすい。(一応、農学部出身なので。)マルタンは、この絵のように農業の一場面を描いた大壁画など、素朴な人々の暮らしを描いた作品が多いようだ。この絵は、画面中央にのびる木の陰が印象的な作品だ。写真よりも色鮮やかに感じた。フランスでも南部地方の出身で、生涯の多くも南部で過ごした彼の絵は、明るく鮮やかな色彩のものが多いように思った。技法は、点描、筆触分割を使ったもので、近くでみると対象がはっきりしないが、2歩3歩下がってみると、鮮やかな農園の景色が浮かび上がる。印象派の画家(例えば、ピサロやモネ)の描く農民たちの姿とは少し違い、理想化された姿を描いているようにも思った。
マルタンの作品は、国立西洋美術館に10点以上あるということなので、近いうちにリニューアルされた国立西洋美術館にも行ってみたい。
明日は、SOMPO美術館の所蔵品であるゴッホの『ひまわり』についても触れてきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?