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1000日チャレンジ 908日目 「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(若い読者のための科学史)CHAPTER 3 Atoms and the Void

ゴールまで92日

★BMI:22.9

「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(Bynum, William著;Yale University Press;2012年)を原著で読み進める(全40章)

◎CHAPTER 3 Atoms and the Void
★主な内容
古代地中海社会での偉大な思想家のひとりであるタレス(BC625頃~BC545頃)はトルコ沿岸部の出身であったが、エジプトに赴いてエジプト数学を持ち帰ったとされる。タレスの直接記した著作は残っていないが、後世の人が伝聞として残しているところによると、彼は万物の根源は水で、地球は広大 な大海原に浮かぶ円盤だと考えた。少なくとも彼は様々な自然現象が神など超常的な力によるとせずに説明をしようとした点で進歩的であった。シチリア出身のエンペドクレス(BC500頃~BC430頃)は、万物が空気、土、火、水の4つの元素からなると考えた。この考えは、その後、2,000年あまり支配的な前提となった。紀元前400年頃、古代ギリシアの哲学者デモクリトスは、世界は「 原子」と呼ば れるごく小さな 粒子で構成されていて、原子は「空虚」の中で常に運動していると考えた。しかし、この時代に、原子論に賛同する人が多かったわけではない。
古代ギリシアでは、アリストテレス以降、傑出した3人の哲学者がいた。1人目は、ユークリッド。彼は、幾何学の基本的な仮定や原則・方法を書物にまとめた最初の人物である。2人目は、エラトステネス。彼は、幾何学を使って、地球の外周の 長さを計算した。すなわちエラトステネスは地球を球体 だと考えていたということである。クラウディオス・プトレマイオス。彼の著作『 アルマゲスト』には、ギリシャの多くの天文学者による観察をまとめ(星図 や、 惑星・月・太陽・恒星の運行の計算、宇宙の構造など)、さらに発展させた。彼は、この時代の大半の人と同じように、地球が宇宙の中心 にあり、太陽、月、惑星、恒星がその周囲を回転していると考えていた。

★単語
anecdote
;逸話、エピソード、occurrence;発生、存在、void;中身がない、空っぽの、atomism;原子論、geometry;幾何学、assumption;思い込むこと、仮定、前提、circumference;外周、
★フレーズ
after a period of time
;しばらくすると

Euclid;ユークリッド「紀元前 300年頃のギリシアの数学者。ユークリッドはギリシア名エウクレイデス Eukleidēsの英語読みの名。生涯についてはほとんど不明であるが,プトレマイオス1世ソテルの頃,アレクサンドリアで活躍していたといわれる。 13巻から成る『原本』 (ストイケイア Stoicheia,英訳 Elements) の著者として有名であるが,『原本』はユークリッドの独創によって書かれたものではなく,先人たちのすぐれた業績を柱にし,ユークリッド自身の考えに従って全体を配列し,新しい証明を工夫して編集されたと考えられる。そこで用いられた厳密な演繹的論証体系は,2000年の長きにわたり,ヨーロッパにおいて合理的学問の典型と考えられ,『原本』は聖書に次いで多くの版を重ね,研究された書物となった。ユークリッドは,『原本』のほかにも,現存するものだけでも,『補助論』『 (図形の) 分割について』『光学』『天文現象』『音楽原論』などを書いている。」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より引用)
Eratosthenes;エラトステネス「前285頃~前194頃、キュレネ生まれのヘレニズム時代有数の学者。アレクサンドリア図書館長となり,文献学,地理学など多方面に活躍し,特に地球の周囲を初めて科学的に測定して,かなり正確な結果を得た。」(山川 世界史小辞典 改訂新版より引用)
Claudius Ptolemy;クラウディオス・プトレマイオス「100頃〜170頃。英語ではトレミー。アレクサンドリアの天文・地理学者。2世紀に活躍。アレクサンドリアで天体観測に従事,従来の天文学の知識を集成,体系化して地球中心体系に基づく《アルマゲスト》を書き,以後14世紀にわたって天文学の大勢を決定した。《地理学入門》では経緯度を用いて地図をつくり,また光学や音楽をも研究した。」(平凡社百科事典マイペディアより引用)

◎まだこの辺りは、科学者というより哲学者の活躍した時代。しかし、具体的な科学データの少ない時代に、たくましい想像力で宇宙の成り立ちを考えた人たちの頭脳はすごい!


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