1000日チャレンジ 426日目『A Degree in a Book: Art History: Everything You Need to Know to Master the Subject - in One Book!』Day22 1848~1904年のフランス美術④エドガー・ドガ
ゴールまで574日
★BMI:24.3
★原著『A Degree in a Book: Art History: Everything You Need to Know to Master the Subject - in One Book!』(John Finlay著;Arcturus ;2020年)、日本語版『1冊で学位 芸術史~大学で学ぶ知識がこの1冊で身につく』(上野 正道監修;ニュートンプレス;2021年)を読みながら、英語で美術史を学んでいく。取り上げられている作品の中から、気になったもの、好きなものをピックアップして紹介していきたい。分厚い本なので、気長にゆっくり進めていく。
◎『夜のカフェテラスの女たち』(19-20世紀フランスの画家 エドガー・ドガ(Edgar Degas、1834 - 1917) )が1877年に描いた作品。オルセー美術館蔵。
1877年の第3回印象派展に出品された作品。著者はこの作品を、この時代の前衛芸術が対象とした人々についての文脈の中で取り扱っている。この当時の前衛芸術と文学の特徴的なイメージは、フラヌール(遊歩者)とドゥミモンド(半社交界)で、そのままのあるいは形を変えてこの二大要素が描かれていると。このドガの絵で描かれているのは、客待ちをしている娼婦たち。カフェの鏡に映っているのは華やかな大通り。その片隅で、疲れてあるいは退屈している娼婦たちが描かれている。印象派の画家たちも、近代的な都市生活において避けて通ることのできないキャラクターたちを描いた。
著者はこの絵について、美術技法としての解説を全くしていない。パステルの粗いタッチで描かれた作品。鏡に映った背景などは、近くで見ると何を描いているのかわからないほどぼんやりとしているが、それが引いてみた時に夜の華やかな風景を写しているように見えるところが、印象派の技術というところか。特に光源などは、ただ白い点を置いているだけのようだが、街灯の光のゆらぎのような印象まできちんと描きだしているところが素晴らしい。
★avant-garde;(フランス語)前衛的な(preferring or introducing new and very modern ideas and methods)、inaugurated;開始された、発足された、inevitable;無視できない(that you cannot avoid or prevent)、spectator;観客、目撃者、scorn;軽蔑、pity;哀れみ
(原著 Chapter10 p.214-215)
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