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1000日チャレンジ 473日目 『ArtQuake: The Most Disruptive Works in Modern Art』(17)「Number 1, 1950 (Lavender Mist)」(Jackson Pollock)

ゴールまで527日

★BMI:24.7

Susie Hodge著/Frances Lincoln(2022年)『ArtQuake: The Most Disruptive Works in Modern Art』(電子書籍版)

(17)「Number 1, 1950 (Lavender Mist)」(Jackson Pollock);20世紀アメリカの画家Jackson Pollockが1950年に描いた作品。(ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵)(画像は転載不可のためリンクを貼付)

perception;知覚したもの、認知、alongside;並んで、contribution;貢献、flick;軽くうつ、はじく、ritualistic;儀式的な
☆Abstract Expressionism;抽象表現主義;第二次大戦後、米国で興ったアクションペインティングをはじめとする非幾何学的な抽象絵画の総称。広くは欧州で興った同傾向のアンフォルメルなどを含む。
☆fractal;フラクタル;自己相似性をもつ図形。地図上のリアス海岸線の形などのように,一部分を拡大すると元の図形と似た図形になる性質をもつ。(ブルタリカ国際大百科事典より引用)

◎ジャクソン・ポロックは、第2次世界大戦終結後のニューヨークに出現した抽象表現主義を代表するアーティトとみなされている。抽象表現主義には主に2つの手法があり、1つがカラーフィールドペインティングで、ロスコのようにカンバスの大きな面を色で塗りつぶすことを特徴としている。もう1つがアクション・ペインティングでシュールレアリスムの自動記述のアイデアを取り入れたもの。ポロックは後者の代表だ。彼は大きなカンバスをスタジオの床に置き、その周囲を歩いて四方から塗料をドリップし、枝やナイフなど様々な道具を使って、複雑な模様を作り出した。ある数学者は、彼の描く模様は”フラクタル”で自然界に現れる単純な数学的な規則性があると分析している。

◎ポロックの作品は10年ほど前に国立近代美術館で開催された回顧展ではっきり実物をじっくり観た。その時、制作風景を撮影した動画も上映されていて、”アクション・ペインティング”とはこういうものなのかと感心した覚えがある。シュールレアリスムの影響を受けているということだが、模様や色合いは計算されているような気がする。彼の作品を観ても、カオスというより、ある種の調和というか安心感のようなものを感じることが多いように思う。

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