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1000日チャレンジ 928日目 「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(若い読者のための科学史)CHAPTER 15 The ‘New Chemistry’

ゴールまで72日

★BMI:22.9

「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(Bynum, William著;Yale University Press;2012年)を原著で読み進める(全40章)

◎CHAPTER 15 The ‘New Chemistry’
★主な内容
アイルランドの貴族出身のロバート・ボイル(1627-1691)は、医学を学びながらも、幅広い分野に興味をもち、ガリレオの『星界の報告』も読んでいた。彼は、自らの実験でアリストテレスの四大元素説に誤りがあることを証明した。彼は金のようにそれ以上分解できないもの(元素)が存在することにも気が付いていた。ボイルは開かれた科学の重要性を主張するために設立された「ロンドン王立協会」の指導的な立場でもあった。ボイルは、協力者としてロバート・フック(1635-1703)のことを気に入っていた。フックは王立協会に雇われて実験を行っていたが、そのうち独自の実験器具を作り出すようにまでなっていた。顕微鏡を使って観察したコルクに並んでいる構造(細胞)を見つけた。
ボイルとフックは、改良した空気ポンプを使った実験を通して、いわゆる「ボイルの法則」を発見する。すなわち、温度が一定のとき、気体の体積 は その気体が 受ける圧力と特別な数学的関係にあり、気体が占めている空間 を狭くして、 圧力を上げれば、 気体はその大きさに収まる、ということを知った。
フックは血液が肺に入るときと出るときとで色を変えることに興味をもっていた。そして、肺の中では、特別な燃焼が起きているのではないかと考えた。このように、彼の興味は化学だけではなく、生物、物理の分野にも及んでいた。しかし、彼の業績の多くは、同時代のアイザック・ニュートンの影に隠れている。

★単語
raging
;盛り上がる、激しい、fascination;魅力、controversial;物議を醸している、ooze;漏出する、combustion;燃焼

★フレーズ
come up with
;思いついた

※ボイルの法則;「Boyle's law;温度一定のもとでは,一定質量の気体の体積はその圧力に反比例するという法則.1662年にR. Boyle(ボイル)によって見いだされた.」(森北出版「化学辞典(第2版)」より引用)
※ロバート・フック;「英国の科学者。オックスフォードで学び,R.ボイルに認められ気体研究を手伝い,1662年王立協会実験主任,1677年―1683年同会長。実験にすぐれ,天文・気象・海洋学関係の各種測定器具を改良・創案,多方面の実験研究を行った。光の波動説,万有引力の法則,蒸気機関等に関する先駆的研究もあるが,いずれも不完全。特に弾性体に関するフックの法則(1678年)と,自ら改良した顕微鏡で行った観察を図解した《ミクログラフィア》(1665年)が有名で,後者にコルクの細胞が記載されている。」(平凡社百科事典マイペディアより引用)

ボイルとフック、それぞれの名前と業績は知っていたが、協力関係にあったことは知らなかった。実験結果に基づいて目に見えないものの性質を想像し、法則をみつける才能はうらやましい。


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