見出し画像

1000日チャレンジ 370日目 美術で英語を学ぶ『How To Read Paintings』(Christopher P Jones)(12)"The Long Engagement"(Arthur Hughes)

ゴールまで630日

★BMI:24.1

★『How To Read Paintings : Western art explored through a close-reading of painted masterpieces (Looking at Art) (English Edition)』(Christopher P Jones著;Thinksheet;2020)を読んで英語と美術のお勉強を一緒にしていこうかな。この本は、美術史家であり小説家でもあるChristopher P Jonesさんの美術の見方入門的なシリーズの第1弾。今月3冊目が出版されているということは、それなりに売れているということなのだろう。調べる限りでは日本語翻訳版はでていない。1枚の絵を題材として何を読み解いていくのか?というテーマで20枚程度の名画について記されている。1日1枚のペースで英文を読みながら、名画の鑑賞も楽しんでいきたい。著作権に配慮しつつ、勉強のメモを残していく。

(12)『ロングエンゲージメント』;19-20世紀イギリスの画家 アーサー・ヒューズ(Arthur Hughes、1832-1915年)が1859年に描いた作品。

The Long Engagement(バーミンガム美術館蔵)

緑豊かな森で、聖職者と女性が手をつなぎあっている。Christopher P Joneは、女性の手には婚約指輪がなく、男性の服装は彼が、低賃金の聖職者であることを読み取っている。さらに木の幹にはエイミーという名前が刻まれているが、その上にはツタが覆っていることから、彼らの婚約が長い期間に及んでいることを示していると指摘している。一方で背景のバラは愛を、飼い犬は不変的な忠誠を2匹のリスが幸せな夫婦を連想させて、彼らの将来が幸せなものであることを示していると記載している。

アーサー・ヒューズは、ラファエル前派と同時期に彼らとも交流があったものの会員ではなかったという。男女の衣服の質感、木の幹の写実的な表現など、とてつもなく技量の高い画家であることがわかる。シェイクスピアのお気に召すままの一場面を描いた絵をもとに、描きなおされたものとのこと。経済的な安定が結婚には必要とされたビクトリア朝の時代に、同時代の恋人たちとして描いたほうが鑑賞者の心に訴えられると考えたのか。確かに犬がいることで、不穏で深刻な物語になるのが回避されているように思った。

beneath;下、tryst;密会、rendezvous;待ち合わせ、conjecture;推測、thorn;とげ、in limbo;不安定な状態になっている、poignant;痛烈な

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?