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1000日チャレンジ 421日目『A Degree in a Book: Art History: Everything You Need to Know to Master the Subject - in One Book!』Day18 19世紀美術ー1765~1840年のロマン主義⑤ドラクロワ

ゴールまで579日

★BMI:24.2

★原著『A Degree in a Book: Art History: Everything You Need to Know to Master the Subject - in One Book!』(John Finlay著;Arcturus ;2020年)、日本語版『1冊で学位 芸術史~大学で学ぶ知識がこの1冊で身につく』(上野 正道監修;ニュートンプレス;2021年)を読みながら、英語で美術史を学んでいく。取り上げられている作品の中から、気になったもの、好きなものをピックアップして紹介していきたい。分厚い本なので、気長にゆっくり進めていく。

◎『1830年7月28日-民衆を導く自由の女神』(19-19世紀フランスの画家 フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ(Ferdinand Victor Eugène Delacroix, 1798 - 1863))が1830年に描いた作品。ルーブル美術館蔵。

La Liberté guidant le peuple(ルーブル美術館蔵)

著者はこの作品について、ドラクロワがジェリコーの『メデューズ号の筏』に挑んだ作品だと位置づけている。両者はピラミッド型の構図という共通点があるが、『メデューズ号の筏』が後ろ向きのベクトルなのに対して、この作品は前向きであることを指摘している。また、ドラクロワが、「自由」「平等」「博愛」というフランス革命の二面性を表しているとしている。つまり、「自由」を象徴する女性が、銃弾に倒れた同志たちの運命を嘆くのではなく、バリケードを超えて前進する姿を描いていると。
この作品は、当時、世間で流布されていた”無数の銃弾を浴びた弟の遺体を見つけた洗濯女が、弟の持っていた三色旗を手に取る”という逸話をもとに描いたものだという。実際の事件に取材して描くだけでなく、さらにそこにある種のメッセージを持たせるという、かつての絵画には無かった意味をドラクロワは持たせたという意味で革新的だったのだと思う。時代は、啓蒙主義に終わりをつげロマン主義の時代へと移る。

in circulation;(うわさなどが)流布して、laundress;洗濯を職業とする女性、bullet-riddled;弾丸だらけの、多数の銃弾が撃ち込まれた、doubled-sided;二面性、deem;見なす、inflammatory;扇動的な(intended to cause very strong feelings of anger)、power-smoke;砲煙
(原著Chapter9 p.190-191)


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