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1000日チャレンジ 607日目 三菱一号館美術館「ヴァロットン―黒と白」

ゴールまで393日

★BMI:24.1

★先日、東京丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「ヴァロットン―黒と白」に行ってきたので、記録として残しておきたい。

◎概要;(以下、オフィシャルweb siteより引用)
「19世紀末のパリで活躍したナビ派の画家フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)は、黒一色の革新的な木版画で名声を得ました。独特の視点と多様な表現、そして卓越したデザインセンスをもつヴァロットン作品は、まるで解けない謎のように今でも私たちを魅了してやみません。中でも真骨頂ともいえるのが、木版画です。
三菱一号館美術館は、世界有数のヴァロットン版画コレクションを誇ります。希少性の高い連作〈アンティミテ〉〈楽器〉〈万国博覧会〉〈これが戦争だ!〉の揃いのほか、約180点のコレクションを一挙初公開します。黒と白のみで作り出された世界に焦点をあて、未だ捉えきることができないヴァロットンの魅力に迫ります。また、当館と2009年より姉妹館提携を行うトゥールーズ=ロートレック美術館開館100周年を記念した、ロートレックとの特別関連展示も併せてお楽しみください。」
◎会期;2022年10月29日(土) 〜 2023年1月29日(日)

挿絵「罪と罰」1901年
23点のリトグラフのうちの1点を会場にて投影したもの(撮影可)
挿絵『群集─パリの野次馬たち、 街路の生理学』 オクターヴ・ユザンヌによる序文他、 アンリ・フルーリ、パリ 1896年刊 30点の白黒写真製版のうちの1点を会場にて投影したもの(撮影可)

フェリックス・ヴァロットン(Félix Edouard Vallotton); 1865年12月28日 - 1925年12月29日 スイス・ローザンヌ生まれの画家、グラフィック・アーティスト、画家。
★この画家の絵は、2017年に同じ三菱一号館美術館で開催された「オルセーのナビ派展」でオルセー美術館所蔵の作品が展示されていて、その時にとても不思議な絵(下に貼付した「Le Ballon」)を描く人だなと思ったのが最初の出会いだった。今回、三菱一号美術館が、この画家の版画作品の世界有数のコレクション所蔵者であることを初めて知った。版画とはいえ、1人の画家の作品180点ほぼ全てを自施設のコレクションから出せる美術館は、なかなか無いのではないだろうか?

Félix Vallotton, Le Ballon, en 1899, huile sur carton marouflé sur bois, H. 49,2 ; L. 62,0 cm. , Legs Carle Dreyfus, 1953, © Musée d’Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt(オルセー美術館所蔵)

★今回の展覧会は、時代順に同時代のロートレックなどの作家の作品も交えながら展示されていて。実際にどうなのかわからないが、私の印象では、だんだん画面上の黒の面積が増えていき、晩年の作品では画面の2/3くらいは黒が占めているのではないかと思うほどになっていく。しかし、その黒と白がとても良いバランスで配置されていて、デザイン力の強い画家なのだなぁと思った。そして、その黒の部分に絵を観る我々が心の中で、何を描くのかを問うているようにも思った。オルセーの作品を観たときと同じく、心がざわざわする作品たちだった。
★最後に蔵書票の作品展示があったが、とても小さな画面のなかに、可愛い感じの絵が描かれていて、LINEスタンプにでもして欲しいなと思うくらいだった。

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