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1000日チャレンジ 936日目 「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(若い読者のための科学史)CHAPTER 21 Tiny Pieces of Matter

ゴールまで64日

★BMI:22.9

「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(Bynum, William著;Yale University Press;2012年)を原著で読み進める(全40章)

◎CHAPTER 21 Tiny Pieces of Matter
★主な内容
現在につながる”原子”の概念を提示したのは、イギリスのジョン・ドルトン(1766-1844)だった。前世紀のラヴォアジエは、元素が物質の基本単位で、 それ以上分解できないと考えた。ドルトンは、物質の最小単位 を原子とよんで、同じ元素の原子はすべて同じだが、他の元素の原子とは異なると
考えた。また、原子の周りを熱が囲んでいて、その状態によって反応のしやすさが変わると説明した。ドルトンは元素を記号で表すことも提唱している。ドルトンの原子論は、 元素 や原子が一定の割合で結合することを示し、化学反応を 説明するものだった。
ハンフリー・デイヴィー(1778-1829)は、ロンドンの王立研究所の教授となり、「ヴォルタ電堆」の化学への応用法を編み出した人である。彼は化合物を液体に溶かして溶液とし、 ボルタ電堆を使って電流を流して、 発生するものを分析した。電気分解法である。彼はこの方法で多数の新しい元素を発見している。
スウェーデンの化学者イェンス・ヤコブ・ベルセーリウス(1779-1848)は、多くの元素の原子量を測定し一覧表にした。その際、ドルトンの記号であらわす方法を採用し、現在の化学式の基礎を作った。また、化学反応には第3の物質が介在する必要がある場合があることを発見し、その物質を”触媒”と呼んだ。ちなみに”タンパク質”の名付け親も彼である。
イタリアの 物理 学者 アメデオ・アヴォガドロ(1776-1856)は、あらゆる気体は同じ温度、同じ圧力の条件では同じ体積中に常に同じ同数の粒子(分子)を含むとする「アヴォガドロの仮説」を発表した。彼のこの説が受け入れられるまでには、さらに半世紀を必要としたが、現在では化学には欠かせない”法則”となっている。

★単語
brainchild
;独創的な考え、thoroughly;徹底的に、colour-blindness;色盲、laughing gas;笑気ガス(=亜酸化窒素と酸素の混合気体)、anaesthetic(anesthetic);麻酔薬、dentistry;歯科、Volta's pile;ボルタ電池

★フレーズ
be settled in
;~に落ち着く

※ジョン・ドルトン;「John Dalton;1766〜1844;イギリスの化学者・物理学者。気体の研究を行って「ドルトンの分圧法則」を,化学の領域で「倍数比例の法則」を発見。これらの成果の上に原子説を発表し,近代原子論の創始者と呼ばれる。」(旺文社世界史事典 三訂版より引用)
※アメデオ・アヴォガドロ;「Amedeo Avogadro;1776~1856;イタリアの物理学者,化学者。分子の近代的な概念を導入し,単体の気体は分子からなるという仮説にもとづいて,1811年に同じ体積の気体は温度と圧力が一定の条件では同じ数の分子を含むという「アヴォガドロの法則」を打ち立てた。」(山川 世界史小辞典 改訂新版より引用)

ドルトン、アヴォガドロの名前は知っていたが、デイヴィーとベルセーリウスは初めましての人だった。計測の精度があがるのに伴って、化学反応に関する仮説も精度が上がり、そこに好循環が生まれて次々に新しい発見がもたらせるすごい時代に突入したことが、よくわかる。


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