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人の名前が覚えられない
絶望的に人の名前が覚えられません。
おもむろに、覚えてますか?とか分かりますか?とだけ聞かれるとうろたえます。
落ち着いた風の表情とは裏腹に、またやってしまった…と内心狼狽すること多々です。
カタカナにしても発音難解なスナーダイクマエの子どもたちの名前は覚えられるのに、困ったものです。
去年の東京絵画展にまったく見覚えのないおじさんが入ってきました。
来場後、しばらくしてからそのおじさんがわたしの正面に立ち、半笑いの目を向けつつ、
分かる?
と。
あかん、あかん。
やばい人来たやん…。
恐怖に震えかけたとき、おじさんがマスクを外しました。
あ…、ひーくん…。
マスクの下から出てきたのは、18年ぶりの従兄弟の顔でした。
瞬時に分かった自分を褒めてあげたい。
いや…、従兄弟を忘れるほうがよっぽどやばい人か。
顔分かって名前思い出せない派のわたしとはいえど、18年経たおじさんの顔の難易度は高かったはず。
親戚じゃなかったらしくじってたかも。
何にしても来るなら来ると言ってくれれば…、っていうか連絡先知らんわ。
ホッとしたものの、たまたま別の従姉妹の夫さんも会場に居合わせたため、微妙な親族3人が集合するという謎の空間に苦笑い。
再会を喜ぶよりも苦笑いやて。
その後、みんなで微妙な記念写真も撮影し、おじさん2人は新橋で何年ぶりかの親交を深めたそうです。
名前が覚えられない話からちょっとズレてしまったエピソードではあるものの、絵画展開催中はいろんな意味で気が抜けないことを3年ぶりに思い知らされました。
皆様、会場ではどうか、分かりますか?はナシでお願いします。
ちょっと試してみようといういたずら心がとんでもなく気まずい空気を生み出す可能性があります。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
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