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わたしの副業

わたしの副業は、主にビジネスマン向け雑誌記事の取材音源を文字に起こすというお仕事です。
友人のライターから取材テープを起こしてくれないかと言われたのがきっかけでした。

まず、その友人に紹介された媒体の編集者さんとつながりました。
編集者さん間でわたしを紹介しあってくれたこともあり、複数の方々から依頼をいただくようになりました。
その後、その中のひとりの方が別の会社に転職されたりもして、ありがたいことに今はいくつかの媒体からお仕事をいただいています。

以前は全国の自治体の議会議事録を起こす仕事も並行してやっていたのですが、句読点や改行、その他細かいルールがありすぎてわたしには手に負えず、あっさり辞めることにしました。こちらは作業時間と報酬がまったく見合っていませんでした。あの作業を日本のどこかで完璧にこなしている方がいると思うと頭が下がります。

この仕事が自分にあってるなと思う点はふたつ。
もともとノンフィクションが好きなので、いろんな業界の方の話を聞くことができるというお得感。
仕事の場所を問わないことや納期を守ることができれば働く時間は自分で決められる自由さ。

上記の理由から、仕事であるとともに楽しんで作業を進めているのですが、録音時の環境によってはかなり聞き取りづらい場合もあり、動画からの文字起こしには手こずることもあります。

iPadで動画再生しつつパソコンで起こしていくのですが、音声だけの場合は音源をパソコンで再生しながらキーボードで一時停止や巻き戻しの操作もできます。
動画から起こすことになると、キーボードから手を離してiPadの画面をタップ操作するという作業が一手間になるのです。
些細なことに聞こえるかもしれませんが、実際にこの作業をすると煩わしく思います。

今は直接会って取材できない場合もあるようで、オンライン取材になるとこうした動画データが届くこともあります。
編集者さんによっては動画から音声を抽出したりオンラインミーティング時にレコーダーで音声を録音している方もいるので、そんなときは心の中でありがとうとつぶやいています。

2年ほど続けてきてずいぶん慣れたこともあり、1時間くらいのデータなら1日で仕上げます。納期は余裕をみて2日、3日いただくようにしています。

1時間を1日?と思った方は、試しにラジオなどで10分の会話を聞いて文字に起こしてみてください。ラジオだと滑舌の良い方が話している上に雑音もないので起こしやすいと思います。

少し慣れた頃に3時間のデータが来たときは白目になりましたが、時間の長さよりもやはり録音環境がとても重要で、雑音なし、滑舌よしのデータの場合はガッツポーズです。

ある編集者さんから、ライターさんが博子さんの起こしは丁寧だと言ってましたというメールをもらったことがあります。
ライターの友人に聞くと、作業する人によって起こしのクオリティはさまざまで、勝手に話を端折ったり、ひどいものだと誤字脱字や固有名詞の確認もしていないと言っていました。反対に丁寧な人は、話題が変わった箇所で小見出しをつけたり、固有名詞の注釈もあるとのことでした。

つまり、文字を起こすという作業さえすればいいというのではなく、次の段階で原稿を書く人がいるという流れを意識して取り組んでいるということなんだと理解しました。

公開される原稿を書くのはライターさんなので、なるべくスムーズに読める起こし作成を心がけようと思っています。

AIの文字起こしがあるのにという方もいらっしゃるでしょうけど、そんなに簡単なことでもないと思っています。
方言が強い場合もありますし、雑音が多くて肝心の音声がとても小さく聞き取りづらい場合などもあり、音源は多種多様なのです。

臨機応変に対応できる人間としてAIにはまだまだ負けないのであります、と断言したいところですが人間とAIのハイブリッドもありかなと思ったりします。

現在、5時間以上のロングインタビューが届いておりますが、急ぎではなく納期もはっきり言われていないので、まだ手をつけることができていません。
いくら時間が問題ではないとはいっても、さすがに5時間は初体験で、ちょっと逃避気味なのです。

実は逃避してる間、別で依頼された1時間の音源をやり終えています。
今、これを書いている途中でもまたもう1件依頼のメールがきました。
5時間のテープに手をつけるのはいつになるのでしょうか。
これを依頼してきた友人がここを読まないことを祈るばかりです。

こういうことを書くと本業は?と思う方もいると思いますが、来月予定されている地元での絵画展の準備はほぼ完了、中学校の授業で話す資料もできてます。去年の会計報告などの事務作業もやってます。カンボジアのスタッフや子どもたち、卒業生とも電話でコミュニケーションをとっています。
不思議なことに、去年絵画展で忙しいときはテープ起こしの依頼がぱたりと止まり、本業に没頭できました。

1つ前の投稿で、決まった勤務時間は性に合わないと書きましたが、1時間から2時間以内にひとつの作業を終え、家事も含めていくつかのことを1日の中でこなすのが合ってるようです。


わたしは、なるべく他人に干渉されず1人で気楽に仕事したいのです。
日本とカンボジアを行き来する身にとって、場所を問わない仕事であることも魅力的です。
だから、この副業は本業と並行してやっていける天職ともいえますね。

そんなわけで文字起こしが必要になったらぜひわたしまでご連絡ください。

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