可愛くなれるのは、可愛くなろうとする人だけである。
友人M氏とドライブして海に向かっている途中、彼女がこんなことを言った。
「わたし、見た目にコンプレックスがあるから。」
この言葉は、何度も聞いたことがあった。
その度に、あなたは昔からキレイだよ、と伝えてみたけど、彼女には届かなかった。
外見に関する悩みは、根深い。
他人から見て「ふつうに可愛いけどね」と言われるだけでは納得できない。
自分を自分で「最高じゃん」と褒められるようになりたいし、できれば他人からは「ものすごい美人」だと称賛されてみたい。
わたしにも、外見のことで深く悩んだ時期がある。
あれは高校1年生の時だった。
わたしを「可愛い」と言ってほしい
子供のころから可愛いね可愛いねと言われて育ったわたしは、高校生になるまで自分の容姿を気にしたことがなかった。
髪がボサボサでも、服装がダサくても、多少太っても、なんとなく「可愛いから大丈夫」という謎の自信を持っていたのである。
そんなある日、彼氏とマクドナルドで制服デートしていたとき、衝撃的な言葉を耳にした。
ひどいことを言うもんだ、と思った。
一体どんなカップルだろうと周りを見渡した。
店内には、カップルは1組しかいなかった。
ブスだと言われた彼女は、わたしだった。
席を立ち、トイレに向かった。
手を洗いながら、鏡を見ると、そこにはブスな女が映っていた。
吹き出物だらけの顔、
ボーボーに生えた眉毛、
目が小さく見えるメガネ、
ボサボサの三つ編み頭、
体のサイズに合っていない制服、
校則通りの膝下スカート、
微妙な長さの靴下、
汚れのついた革靴・・・
どこからどう見ても、可愛くなかった。
テーブルに戻ったわたしは、彼氏を観察した。
イケメンだったことにようやく気付いた。
長めの前髪は、彼の優しげな垂れ目を強調していた。
真っ黒な学ランは、彼のスラッとした体格によく似合っていた。
たまにかけるメガネは、普段よりも大人っぽく見えてドキドキした。
おまけにいつも良い匂いがしていて、なんだか吸い込まれそうな感じがした。
何ひとつ、変えたくない。
そのすべてが彼の魅力に見えた。
悪口を言っていた女の子達も、高校生だった。
サラサラのロングヘアで、目が大きくて、脚も細くて長くて、セーラー服をかっこよく着こなしていた。
悔しかった。
ものすごく悔しかった。
それは「嫉妬」という感情だった。
わたしだって、本当は可愛いのに。
わたしだって、彼と釣り合っているはずなのに。
わたしだって、あなた達に負けていないはずなのに。
ただ、今は、肌の調子が悪かっただけ。
ただ、今は、校則が厳しくて眉毛を整えられないだけ。
ただ、今は、忙しくて新しいメガネを買いにいけないだけ。
ただ、今は、見た目に気を遣うとか、そういうタイミングじゃないだけ・・・
そんな理由を、心のなかにたくさん並べ立てた。
でも、並べれば並べるほど「こういう言い訳をするから今のわたしはブスなんだな」と気付かされる。
帰宅して、ベッドにもぐりこんで、息が苦しくなるほど泣いた。
人間の魅力は、決して見た目だけじゃない。
「容姿を気にせず堂々と生きる」ということも魅力の一つだ。
自分らしさを貫く姿、
夢に向かって進んでいる姿、
優しさ、強さ、頭の良さ、個性、才能・・・
あらゆることが人間の魅力になる。
だけど、そんなことは関係ない。
わたしはマクドナルドで「彼女も可愛いね」と言われたかった。
誰かが容姿を褒められたときに、嫉妬心を燃やして、「わたしだって本当は素敵なんだから!」と思うのは嫌だった。
可愛いわたしになりたい。
だけど、どうすればいいか分からない。
二の足を踏んでいるうちに、彼氏に振られてしまった。
原因は、わたしにある。
マクドナルド事件から、
彼に引け目を感じるようになり、
コミュニケーション不足が重なって、彼の心は離れていったのだ。
このままじゃダメだと一念発起
彼氏に振られて、わたしはボロボロになった。
食欲が出なくて、いつのまにか痩せていた。
痩せたのはいいけれど、
栄養不足で肌荒れがひどかった。
髪にはツヤがなく、爪も白くにごっていた。
このままじゃダメだ。
またいつか、彼と再会できるかもしれない。
その時には、少しでも可愛いと思われたい。
できるなら、振ったことを後悔してほしい。
それなら、このままじゃダメだ。
「いつか可愛くなろう」は叶わない。
今日、美しくあろうとしなければ、
明日も1年後も、わたしはブスのままなのだ。
そこからの行動は速かった。
服屋さんに行って、
店員さんに洋服を選んでもらった。
ギャルの友人にお願いして、
学校でバレにくいメイクを教えてもらった。
毎月ヘアサロンでトリートメントをし、
髪の巻き方を教えてもらった。
とにかく人に頼りまくって、可愛いわたしを作り上げていった。
プロに頼むというのは、本当に大切なことだ。
自分一人では、どんなに考えたところで良い答えは出ない。
鏡に映るブスな自分に、
私たちは慣れてしまっている。
その「慣れ」から自力で抜け出すことは、不可能なのだ。
他力本願でバージョンアップし、
わたしは自信を取り戻していった。
これで、いつどんな素敵な出会いがあっても大丈夫。
そう思えた矢先。
なんと、元彼氏に再会した。
少し立ち話をして、バイバイした後、彼からこんなメールが届いた。
ものすごく嬉しかった。
そうだ、わたしは彼の容姿に恋をしたわけじゃない。
思ったことをストレートに言葉にする、そんなところが大好きだった。
彼だって、わたしの努力家なところや、
一緒にいて楽しいところが好きだと言ってくれていた。
そうだ。そうだった。思い出せてよかった。
わたしは、自分を可愛いと思えるようになって、
ようやく、内面にも目を向けられるようになったのだ。
「プロに頼む」以上の正解はない
大人になったわたしは、起業をした。
女性たちに、内面にある個性を大切にしてほしくて、占いやコーチングを仕事にした。
そして大変ラッキーなことに、
鈴木実歩さんという著名な女性起業家からコンサルを受けるチャンスがあった。
実歩さんはこう言った。
迷うことなく「お願いします!!!!」と答えた。
見た目は、自分では変えることができない。
プロに頼み、プロの知識で美しくしてもらう。
そうすることで私たちは変われるのだ。
コンサルを受けるということは、
それなりにお金がかかるということ。
悩む場合もあると思う。
それでも、プロの手にかかるのは
早ければ早いほどいい。
その後の人生を、美人として生きられるんだから。
・・・そうそう、冒頭で話した友人M氏について。
彼女はある日を境に、
「見た目にコンプレックスがある」
と言わなくなった。
その代わりに
「じぶんに合う髪型とか服装の
スタイルがあるんだよ!!!」
と言うようになったのだ。
話を聞くと、彼女もファッションコンサルを受けていた。
しかも、ただコンサルを受けただけじゃない。
ショッピング同行もお願いして、一緒に買い物をしてきたらしい。
自信をつけたM氏は、どんどん垢抜けていった。
あれは、ディズニーランドで一緒に遊ぶ日のこと。
朝の舞浜駅の、
人混みの向こうに、
ひときわ目立つ美人がいた。
近づくにつれて、
それがM氏だったことに気付いた。
もともと美人だと思っていたけど、
今では遠くから見てもキレイだと分かる。
集合場所で落ち合った時、彼女に思わずこう言った。
その言葉を口から出した瞬間、
わたしはうっかり涙が出そうになった。
それは高校生の時、
久しぶりに再会した元彼氏が
わたしにくれたメッセージと同じだった。
「今のままじゃ嫌だ」
「もっと可愛くなりたい」
「もっと自分に自信を持ちたい」
そう思って、私たちは努力をした。
そして、その努力は報われたのだ。
・・・・
さて、美しさに磨きをかけているM氏ですが、
ファッションのプロとこんな企画をするらしい!
ケーキを食べながら、
顔タイプ診断をしてもらい、
一緒にウィンドウショッピングをするそうです。
これ、すっごく良い企画だなと思ったんだよね!
楽しくおしゃべりしながら
自分に合うスタイルを教えてもらい
ウインドウショッピングまで・・・
それを1日で出来るって
ありがたい企画だと思いませんか???
わたし自身、ブスだと言われ、
卑屈になって、嫌なやつになり、
堂々と自分らしくいられなかった時期がある。
「可愛いわたしになりたい。
だけど、どうすればいいか分からない。」
そう思ってグルグルと迷走してた。
でも、考えてもしょうがないんだよ。
自分ではどうすればいいか分からないんだから。
だから、今よりも似合う服を着て
もっと素敵な自分になりたかったら
こういうチャンスに参加してみてほしい!
今日、美しくなろうと一歩踏み出せば、
わたしたちは必ず美しくなれる。
ぜひ、このブログ記事だけでも覗いてみてほしい。
〜 fin 〜