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父がくれた形見は「旅の楽しさ」を教えてくれたことだった

「この前母親と旅行に行ってきたんだけどね」と人に話したときに、「お母さんと旅行なんて仲良いんだね」と言われることが、たまにある。うん、まあ、仲は悪くは無いけれど、特別仲が良いわけではないんだよな、と違和感を感じる。「親と一緒に旅行に行く」と聞くと、兄弟姉妹のように仲の良い親子をイメージする人が多いのだろうか。

しかし私と母はそうではない。むしろ、連絡も最低限だし、実家に帰るのは預けている猫たちに会うついで。月に1度は帰っているので、実家が遠い人から比べると頻繁に帰っている方なのかもしれない。しかし、お互い離れて暮らしているほうが平和な距離感。

こんな感じだが、旅行は割と頻繁に一緒に行く。

母と行ったスペイン旅行・コロニアグエル


物心がつく前からよく旅行へ行く家族だったと思う

私が10歳のときに両親は離婚したが、両親の共通の趣味が旅行だったのかな、と今になって思ったりする。

離婚してからは、父との2人旅が増えた。父は60歳を過ぎた頃から御朱印を集めるのにハマったようで、よく付き合わされていた。神社やお寺は、まあまあな段数のある階段を上らないと、たどり着けないようなところが多い。父は股関節が悪かったので、私に代わりに上らせて車でタバコを吸いながら待っている姿に腹が立ったのを思い出す。

ハワイの出雲大社でも御朱印を貰う父


父から受けた影響

そんな父も9年前に他界。
父が亡くなったあと、私は大人になってから2年程ハワイに留学していた。ハワイへの留学を決めたのは、父のことが少なからず関係していたのかもしれない。

父は結婚する前にアメリカで仕事をしており、ハワイにも3年程住んでいた。その時にハワイを好きになったようで、毎年のようにハワイに連れていってもらった。一緒に行くと、父が英語を話しているのを聞いて、「やるやん」といつもと違う頼りになる姿にちょっと尊敬。「英語」を学びたい、「ハワイ」に住みたい、と知らず知らずのうちに父からの影響を受けていたのかもしれない。

ハワイ・クカニロコバースストーンで幼稚園生たちに説明をしているガイドさんの案内を盗み聞きしている父


父との思い出を振り返ると、やはり旅先での思い出が多い。しかも、楽しい思い出。私が旅行を好きになり、今も母と一緒に旅行へ行っているのは、幼い頃の家族旅行や父との旅行が楽しかったからなのだと思う。

私にとっての原体験の旅は、家族旅行

今年はどこへ行きたいか、母に聞いてみよう。


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