【自己紹介】5歳のごろから親と離れ離れの生活を送り、17歳で来日し、29歳でわんちゃんのために起業

【はじめに】

 株式会社S’moreという、わんちゃんの鼻を使った鼻紋認証の開発を行なっている会社の、犬ばかの方の代表韓慶燕(カンケイエン)です。

 この度【進撃の WEEK】という毎日7時から30分×5日で、スタートアップとして必要なノウハウを習得する研修参加し、自分を振り返りを兼ねて発信していこうと思います。
https://blog.huntercity.org/2021/01/26/oneweek/

【自己紹介】

0歳~4歳
 中国の黒竜江省という、冬はマイナス25度をゆうに超える田舎町で、朝鮮族のお父さんと韓国人の母の元に生まれました。
 生活は裕福ではなかったのですが、親には精一杯の愛情を受けて育てられ、好きなことにはなんでもさせてもらっていました。
 あの治安の悪いところで、3歳の時に一人で買い物に行ったり(後ろでごっそりつけていたそうです)、地域のおじいちゃんおばあちゃんの集まりで一人でぺらぺらしゃべたり、お父さんの勤めるお店のおもちゃを勝手に遊んだり(それはダメだろう!)。
 とにかく、ワガママでわんぱくな子だったようです。

5歳から13歳
 4歳ごろには通称「鶏小屋」という、鳥を放し飼いしていた壁に穴が開いている家で暮らしていました。
 親は学歴が高くなく、私には十分な教育を受け好きに生きてほしいと、出稼ぎに韓国に渡ります。不慣れな土地でつける仕事も少なく、お母さんは高層マンションの工事現場でハンマーを叩いて働き、夜は公衆電話で涙を堪えながら私に電話をかけていたそうです。
 私は、急に躾がとても厳しい祖父母と突然暮らすことになります。今まで、貧しいながらも好き勝手をしていた私に、突然、テレビは1日30分まで、食卓で遠いところのおかずを取るのは失礼など、意味不明なルールがたくさん課されたのです。1週間で徒歩10分のおばさんのうちに家出をしましたw 

 しかし、お爺ちゃんは叱った後に好物の牛肉を買っておばあちゃんにごっそり渡したり、勉強に専念しろと靴下すら洗わせないおばあちゃんがとても大事に育ててくれました。
 二人のおかげで、我慢を覚えたり、周りをよく見て行動をしたり、年配の方を敬うことを身につけました。

13歳~17歳
 中学生1年生の頃から、祖父母の家を離れ、親が一時帰国したり、おばさんや家政婦と暮らしていました。
 この時には生活には特に困っていませんでした。親には中学1年生の時から家計を任され、予算と家計簿をつけていました(今考えるとずいぶんザルです)。
 計画的に行動することを教えたかったでしょうが、そのスキルはいまだにあまり身につけられず、しかし、自分で意思決定をすること、そしてその結果を自分で責任を取ることを学びました。

17歳~22歳
 17歳に留学。留学の理由をよく聞かれますが、高校1年生の時に心理学の勉強をすると決め、心理学は哲学だから文系と思い入りましたが、大学を選ぶ時に有名な大学は医学系に入っていて進学できないことに気づくというやらかしです。そして、元々外国語が日本語だったこともあり、日本に留学。
 大阪で言語学校に通い、その後北海道大学で4年間心理学の勉強をしています。大学の時は、アルバイトと授業、ボランティア、旅行でとにかく楽しく過ごし、北海道はいまだに私にとって日本での故郷のような存在で、大好きです。
しかし、大人数の飲み会でどのように振る舞えば良いのかわからず、集団との付き合いが苦手であることが判明しました。大学生だったので、好きな人とだけ付き合うことで割り切り、人と距離を置くことで自分の居心地の良い場所を確保していました。
 

【人生を変える、フリルとの出会い】


 大学4年生の時に、現在の仕事につながる運命を変える出会いがありました。後期の院試でストレスマックスの私が、知人からわんちゃんを少しの間預かっていたのです。
 その子の名前は「フリル」です。マルチーズとプードルのミックスで、大のわんちゃん好きとして、預かった時は本当に嬉しかった記憶があります。
とても大人しい子だと油断していると、留守の時にシンクに置いている卵を食べたり、机の台に(約1.5m)置いてたイカの塩辛を食べて深夜病院に駆け込んだりと、いろいろとドタバタ。
 わんちゃんのしつけの難しさや、動物病院の診療費の高さ、留守させる時の申し訳なささなどたくさん感じることがありました。
 
 会社勤めてからも、フリルを優先していました。
 夏は朝4時ごろに起きてお散歩をしたり、みなさん遅く会社に残っている中パソコンを持って自宅に戻り作業をしていました。もちろん、飲み会などは最低限しか行かず、周りからは少し浮いていたのかもしれないです。一人暮らしでペットを飼うことは、日々の暮らしのみならず、仕事を含め生活全般に影響を与えています。
 ペットの飼育は自分で決めているし、後悔のないように責任をとっているつもりで不満はないのですが、もし職場にペットと一緒に出社できたら、もし飲食店がペットと行けたらこのライフスタイルは変わったのではと思うことがあります。ちなみに、ペット連れOKなお誘いほぼ100%受けています。

【起業を決意したきっかけ】


 2社目退職後、ワンちゃんを連れてソロキャンしながら全国を回っていました。ペットと行ける場所だけで旅行計画を立てていましたが、その中で、元々ペット可だった施設が立て続けに【ペット禁止】になっている経験をしました。
 このままだと、ペットとますます暮らしにくくなると危機感が強くなりました。今まで変化する環境に自分を変えながら適応してきましたが、毎日一緒に暮らすフリルとの、毎日の暮らしをもっと自由に暮らすために、自分にできることはないのかと考えるようになりました。そんな中で、鼻紋認証という技術に出会い、自分ができる限りのヒアリングを行いその実用性を確認し、起業を決意しました。鼻紋認証を使ったNose IDの内容についてはまたの機会とさせていただきます。

【会社として大事にしたいこと】

・飼い主にとって、真に価値のあるサービスを提供する
 私は、一飼い主として本当に困った経験をし、少しでもペットと飼い主が暮らしやすい環境したいと思い、サービスをスタートしています。この根本的な想いがブレると、モチベーションを損なってしまうこともあり、飼い主に本当に役に立てることを大事にしたいと思います。

・ペットと飼い主が暮らしやすい環境を作るためには、ペットと暮らしていない方への配慮も大事にする
 愛犬のことを遠くから避けられたり、嫌な目で見られるとやはり悲しくなってしまいますが、普段、トイレや匂い、吠え声などと地域に迷惑をかけることが多いペットのことを嫌いという方も理解できます。客観的に見ると世の中ではペットを飼ってない方の方が多数派で、その方たちにペットの存在を受け入れていただくためにも、飼い主のマナー向上に取り組みたいと思います。

・人と人の助け合う力を活かし、飼い主が助け合えるコミュニティを作る
 独り身でペットを飼うと、万が一私が入院したら、地震が来たらなど、やはり不安に思うことはたくさんあります。私自身集団行動が苦手で、コミュニティに所属するのはあまり好きではなりませんが、近所のわんちゃんが困っていたら喜んでお手伝いをします。迷子になった時に一緒に探したり、体調が悪い時にお散歩をかわったり。本当に困った時の助け合うコミュニティを作りたいです。

・枠にとらわれず、サービスを進化し続ける。
 一飼い主として、事業をスタートしていますが、サービスの内容はたくさんの飼い主さんの声に基づき作っていきたいと思います。今も運営しているインスタアカウントでアンケートを作成し、アプリに搭載する機能の参考にしておりますが、これからもニーズに柔軟に対応できる会社にしていきたいと思います。

・迷子犬ゼロ、災害対策、殺処分やなど社会に役立てる活動を続ける
 Nose IDは迷子犬ゼロからスタートしています。迷子で殺処分になる子をゼロにするために、無料でサービス提供することにこだわってきました。また、今後、地域や行政と連携し積極的にペット同伴の災害対策にも取り組む予定です。弊社では、ペットと飼い主に暮らしやすい環境を提供する取り組みで、そもそもの遺棄することを減らすことで活動しておりますが、命を守るかなめとなっている保護団体さんにITを通じて支援したいと会社設立初期から考えており関連団体との打ち合わせを進めています。さまざまな施策、また具体化したらお伝えさせてください。

 自分でもびっくりするほどの長文となってしまいましたが、自分の人生を振り返り、また、事業として大事にしたいことを再度確認できる貴重な機会となりました。

 普段あまり自分のことを語るのが苦手なこともあり、この投稿を通じて知っていただけるきっかけになってくれるとうれしいです。

#HUNTERCITY #進撃のWEEK #戸村光


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