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079:ゴルフ練習場が「知の集積地」になる(のか?)
今日は2022年5月29日。世間一般的には日曜日だが、私は現在兵庫県川西市にあるゴルフ練習場&複合レジャー施設である「多田ハイグリーン」様の施設の一角でこの原稿を書いている。今日は、同施設内の岩盤浴跡地を改装した「学生、社会人のためのフォレスト・コワーキングスペース 和(NAGOMI)」のオープニングレセプションにご招待頂いたのである。
同社の社長である野原さんとは公私にわたって懇意にさせて頂いているのだけれど、新型コロナウイルス感染拡大による施設への影響や周辺住民の生活環境の変化については日頃から情報交換をしていて、「コロナ禍における地域住民への貢献」、平たく言うと「コロナ禍においても地域住民に役立つような自社施設のリノベーション」について会うたびに話をしていた。
自分自身も「ゴルフ場におけるワーケーションの実証実験」を実践してみたり、自宅の近くにコワーキングスペースを契約して利用していたこともあって、自分の体験に立脚したちょっとしたアドバイスみたいなこともしてきたりしていた。
そしてこの度、約2年間の構想を経て野原さんの理想が形になった「フォレスト・コワーキングスペース」が完成の運びとなった次第。レセプションの開始にあたって、先ずは野原さんから同社の歴史についてプレゼンがあった。野原家の歴史については過去にも本人から何度か教えて頂いたのだけれど、改めて聞くとやっぱすげえなあとw。
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会社の歴史の説明の後は、今回の施設に対する「熱い」プレゼンテーションが行われた。
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実際に私も施設を見学させて頂き、実際この原稿をコワーキングスペースの「8番ボックス(社長専用席)」で執筆しているのだけれど、正直なところオープン席で複数の利用者が同じ空間内で仕事をしているスタイルの、私が借りている施設よりも100倍くらい居心地がよく仕事が捗る感じ。何と言っても眼前に広がる景色(鳴尾ゴルフクラブから移植してきたグリーンも見える)が得も言われぬ「癒し効果」を演出している感じが良い。
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料金体系はかなりリーズナブル且つ柔軟。
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ちなみに「優待」というのは会員及び学生の方が利用する場合の料金。今回この施設を作るにあたり、野原さんからは「地域の学生が訪れて勉強する場として使って欲しい」という思いがあり、その思いが反映された料金設定と言える。
新型コロナウイルス感染拡大によって、図らずも我々勤労者の働き方というものは多様化が進んだと言える。しかしながら、学生さんたちの「勉強の仕方」や「勉強する場所」がコロナによって多様化したか?というと個人的には首を傾げたくなる。自分の子供を例に考えてみると、「リモート授業」が採用されたことによって見かけ上は勉強や授業のしかたが多様化したように見えるけれど、これはコロナ対策の名の下に「消去法的に採用」されたもの、教室での授業の代替手段として「致し方なく」採用されたものであって、決して「生徒の勉強意欲の向上」や「生徒の勉強方法の多様性の実現」が主体になって執り行われたものではないというのが私の理解。
川西市に住んでいて普段は梅田を中心とした企業に通勤しているビジネスマンの「家から近い第二のオフィス」として機能させる、というのが取り込むべき第一のターゲットなのではないかと思うけれど、川西市周辺に住み学校に通う学生さんたちの「新たな勉強部屋」として是非とも機能させて欲しいなあ、と強く感じた次第。更に言えば、ビジネスマンや学生さんなど多様な人種がこのコワーキングスペースに集まることで、新たな世代間交友というか「化学変化」が起きることを願っている。例えば「コワーキングスペースを利用しているビジネスマンが学生に勉強を教える」であったり、「息抜き的にビジネスマンが学生さんにゴルフを教える」であったり(それによって、学生がゴルフの楽しさや身体を動かす楽しさを覚える、的な)。
もっと妄想を広げると、例えば地域に住むシニア、パソコンもスマホもタブレットも持っていないシニアに使い方を教える場を設け、自らのこれまでの人生をブログに記すアドバイスを行い「情報を発信する喜び」「インターネットを介して他の人と繋がる喜び」を知って頂き、更に充実した人生を送って頂くためのインフラとする、など。
ただ単に「仕事をしに来る」「勉強をしに来る」だけの場ではなく、複合的なレジャー施設という利点を生かして、「地域における世代間交流が図れる場所」になると、結構というかかなり楽しい世界が待っているのではないか?と思った次第。
更に言うと、自分自身地元のコワーキングスペースを借りていて感じる課題は「施設を利用している者同士のコミュニケーション」であったり「利用者同士を横串で挿した新たなビジネス展開」的な新たな可能性が現時点では生まれそうにないこと。もしかしたら今自分が利用しているコワーキングスペース利用者の中に、お互いのビジネスを飛躍的に発展させ合えるような仕事をしている人がいるのかもしれない。けれど現時点では(自分も含め)それぞれが黙々とそれぞれの仕事をこなす場所のみとして機能しており、所謂「相乗効果」が生まれるようなインフラとしては機能していないのが実情。
自分が利用しているコワーキングスペースでも、どこかのタイミングで管理している会社に利用者同士の相互理解やコミュニケーションの場を設けてもらうようお願いしようと思うが、野原さんの施設でも将来的にはそのような「横串」による相乗効果を生み出せるような座組を構築して欲しいなあ、と勝手ながら思うのであった。
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