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3月国内ゴルフ用品市場まとまりました

 先日、当社が集計分析している国内ゴルフ用品小売実売実績「YPSゴルフデータ」の週報版を用いて新型コロナウイルス感染拡大の影響をレポートしましたが、週末に3月の月報データの集計が完了しましたので簡単にサマリーします。


<「厳しい」と見るか?「意外と落ちてないね」と見るか?>

集計対象となっているカテゴリーの「販売数量ベース」における前年同期比及び前々年同期比は以下の通り。


          前年比     前々年比

・ウッド      77.9%      72.1%

・アイアン     91.0%      82.5%

・パター      83.3%      90.2%

・ボール      90.5%      90.0%

・シューズ     91.7%      82.2%

・キャディバッグ  87.9%      83.0%

・グローブ     88.5%      84.6%

 以上のような結果となりました。全カテゴリー合計の「販売金額」ベース前年同期比は84.9%、前々年同期比は79.4%となりました。ウッドの数字は厳しいように見えるけれどアイアンはそうでもないなど、カテゴリーによって乖離が生じていて統一感に欠けるものの、概ね「8掛け程度」にて着地した、と言って良いのではないでしょうか。

 ちなみに、東日本大震災が発生した2011年3月当時の実績は全カテゴリー合計の販売金額ベースで前年同期比74.6%だったので、単純比較にはなるけれど「東日本大震災当時よりは落ち込み幅は小さかった」ということになります。

 この結果を「厳しい」と見るか、それとも「ん?自分のイメージよりも悪くないな」と見るかは人によって異なるのではないかと思うけれど、一つの「モノサシ」として参考にして頂ければ幸いです。

 3月の実績についてはこのくらいにしておいて。

 今週アタマに政府から「非常事態宣言」が出て、その関係で飲食業や美容室、ゴルフ練習場が自粛要請の対象になったり外れたりのスッタモンダがあり、私が利用しているSNSも徐々に「ヤサグレ感」が強くなっているように感じている。それはそれで別に良いとも悪いとも思わないのだけれど、私自身はコロナウイルスの影響が日々大きくなるにつれて冷静さが戻ってくるような不思議な感覚に包まれている。「ここまで来たらジタバタしても始まらない」という気持ちと「それならそれで、やれることを考えてやるしかないよね」という、ある種の開き直りにも似たような状態になっていて、不安でザワザワと波立っていた「内なるもの」が徐々に穏やかな凪になっていくような感覚。確か9年前の震災当時もこんな感じのメンタリティだったことを覚えている。

 先日、マレーシアに住んでいるエンジョイゴルフの佐々木さんとメッセンジャーでこんなやり取りをしたのだけど、佐々木さんからこんな問い掛けが。

・BC→UC→AC

 これ、どんな意味だか分かりますか?最初私は分かりませんでしたが、

Before CORONA (コロナ前)→ Under CORONA(コロナ中、まさに今!)→ After CORONA(コロナ後)

の頭文字を取ったもの、というのが答え。で、これが何を意味するのかということなんだけれども、

・「コロナ前のゴルフ産業の課題や悪しき業界慣習を抽出」する

・「コロナ中の延命策、止血策」を立案し実行する

・来るべき「コロナ後」の世界に向けて(BC時代の解析に基づく)「新しいゴルフ産業」を創り上げる

 といった建設的な思考、コロナの影響をある種ポジティブに捉えて「どうするか」を具体化していってはどうだろう?といった議論(ブレスト)を行いました(この一連の流れの具体化にあたっては、「SNSでワーキンググループを構成して、その中で議論を深掘りしていってはどうか」といった話になりましたが、そのあたりはもう少し煮詰めて検討を続けたいと思います)、という話。勿論「言うは易く行うは難し」といった側面が強く、果たして実現可能性があるのかないのか無責任ながら自分にも分からないのですが、粛々と前向きに実現可能性を高めてゆきたいなあ、と考えております。

 で、「Under CORONA」の今現在の延命策、止血策について。前回のnoteで「ゴルフ産業はマスクの製造に着手しては?」という完全なる思い付きレベルの話と共にその後のマーケティング戦略的なことについても述べさせてもらったのだけれども、今朝もニュースを見ていて思い付いたことが。そのニュースはNBAの選手がバスケットボールのゲームでバトルをして、その動画をネットで配信する(優勝賞金約1,000万円は、優勝した選手がコロナウイルス撲滅のためのチャリティ先を選択できる権利を得るという立て付けらしい)、というものだったんだけれども、日本のツアーやUSPGAのツアーでこれの「みんゴル版」ができないかな、と。

 またはシミュレーションゴルフを使って「バーチャルトーナメント」を開催したり、一般アマチュアゴルファーとトッププロが「マッチプレー」を行う。アマチュアゴルファーは参加費を支払い、その参加費はコロナ対策のチャリティとして活用する。または中止となったトーナメントのスポンサーから賞金を募ってチャリティに充てる。トーナメントの様子はインターネットで動画配信してその中でスポンサーのCMを流す。動画を有料にするのもアリかもしれない。

 多分こうしたアイデアはゴルフ業界の偉い人たちが既に考えていて、水面下では実現に向けて動き始めているんじゃないかと思うんだけれど。。。。。。

 この1カ月の間で、人間が生きていくためには「娯楽」が必要不可欠であるということを多くの人が実感したのではないかと思う。最近自分の周りの人たちの間でも「Zoom飲み会」「LINE飲み会」が流行し始めているけれど、それも「娯楽」や「繋がり」を求める人間の本能がそうさせているように思う。under CORONAの真っ最中ではありますが、そんな中での新しい娯楽の世界の確立に向けて、何かやりたいなあと思い始めた今日この頃です。全然調査会社の仕事じゃないけど。

 


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