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My Best Host Mother All Over the World

今日、本当は一日有給をとる予定だったけど
今日中にしなくちゃいけない仕事を残してたことに気付いて、
午前中会社に行って仕事終わらせて、
午後から半日有給をとって休んだ。

最近は、定時で帰っても日が暮れていて暗いから
空が明るいうちに帰るのが嬉しくて
回り道して紅葉の綺麗な公園を歩いて、
コンビニで最近我慢していた甘いものを少し買って
好きなドラマ観ながらお昼ご飯と、コンビニで買った甘いものを食べた。
小さなしあわせってきっとこういうこと

ここ最近、すごく忙しかったわけではないけど、
なんだか心が落ち着かなくてnoteを書く気になれなかった。
今日は甘いものを食べて、久しぶりにピアノを弾いて、
好きなpodcast聴きながら散歩もしてとっても心が軽いから、
少し前に、約2年ぶりに再会できた私の大大大好きな人について書こうと思う。



その人は、私のカナダでのホストマザー: MJ
初めてMJのお家で会ったときのこと、鮮明に覚えてる。
扉を開けた瞬間、
"OH MY GOD!! You're so pretty!!! Welcome to my sweet home!!!"
という言葉とともに温かいハグをしてくれて、
緊張で固まっていた私の心と身体からふ~~っと力が抜けたのがわかった。


「ホストファミリーには当たりはずれが多い」
今まで二度オーストラリアでホームステイしたことのあった私は何度もこのことばを聞いてきた。
けれど、その二度のホームステイは、とびきり素敵なホストファミリーに恵まれてとても良い経験、思い出となった。
だから、「3回目も素敵な家族でありますように」と願っていたけれど
心のどこかで「今回こそははずれかも、、」と思っていた。
私より少し先にカナダで留学を始めた友だちたちがほぼ全員、「はずれだった」と言っていたから。中には、食事のときに自分だけスープしか出してもらえない、と言っていた友だちもいた。

だからあまり期待はしておかないでおこう、と自分に言い聞かせ、
3か月の契約を結んでいるけど、嫌だったら自分でシェアハウスを探そうと決めていた。


だからこそ、マザーと初めて対面したときは信じられないくらい嬉しかった。とびきり優しく話しかけてくれて、私にシャンプーやトリートメント、タオルをプレゼントしてくれて、MJの家のルールやシャワーの使い方まで丁寧に教えてくれた。ちなみにMJの家のルールは、

・基本料理はMJが作るけど、お腹すいたらとにかく冷蔵庫の中にあるものを何でもたべること
・この家を自分のお家だと思って、ソファでくつろいでTVを見ること
・特に門限は決めてないから、友だちと外でとびきり楽しんでくること
・何か困ったことがあったらすぐにMJに連絡すること

などなど、ルールというよりご褒美のようなことばがたくさん出てきて、
「私は本当に、大当たりのホストファミリーに恵まれたんだなあ」と実感した。


しかもしかも、MJはレストランでシェフとして働いていたので、料理がとびきり美味しかった。MJはフィリピンの人だったので、フィリピンの料理を作ってくれたこともあったし、「日本の料理を食べてみたい」と言うので、一緒にお好み焼きを作って食べたこともあった。



MJは、私がいままで出会ってきた人のなかで
一番明るくて一番努力家だった。

MJが働いているレストランは、トロントのダウンタウンのど真ん中に
位置していた。MJのお家は、ダウンタウンからは少し離れたところだったので、サブウェイに乗って1時間ちょっとかかる。MJはそのレストランに週6で、朝から夜まで働いてた。私だったらそれだけ働いたら家に帰り着いた瞬間にベッドにダイブして、一日の休みは寝たきりで過ごすのに、MJは家に帰ってからもずっと鼻歌を歌って、ときどき私を「一緒にダンスしない?」「一緒に映画みない?」と誘ってくれて、一日の休みの日は家中の掃除をしたり、友だちとビーチに行ったり買い物に出かけていた。

一度、「なんでそんなに毎日仕事頑張れるの?」と聞いたら
「家族のため」だと返ってきた。
MJは7人兄弟で、あまり恵まれた環境では無かったそうだ。フィリピンでは昔から「出稼ぎ文化」があり、兄弟のうち誰かがアメリカやカナダなど、フィリピンよりも何倍もお金を稼げる国へ行き、家族を支援するのだそう。MJは兄弟の中でその役割を担い、必死に英語の勉強をして、カナダで職を得たのだそう。だから、半年に一回、洋服やフライパンなどの生活用品を大量に家族のもとに送るし、MJの兄弟の子どもたちの教育費や制服もMJが出していると言っていた。

この話を聞いて、びっくりしすぎて、なんと返したらいいかわからずに、固まった記憶がある。
大好きな家族のもとを離れて、一人で異国の地でことばを学んで、働いて、その働いて得たお金はほぼすべて自分ではなく自分の家族へ送って、辛い表情も言葉も出さずにいつも笑顔で過ごしているMJを心の底から尊敬した瞬間だった。ただでさえ忙しいのに、私を受け入れて、私のために毎日美味しい料理も作ってくれて本当に、本当に感謝の言葉しかない。

私が言語の壁にぶつかったときやバイトの面接でうまくいかなかったとき、
MJは必ず私を素敵なことばと真剣な目で励ましてくれて、最後は一緒にお酒を飲んだりダンスをして明るい気持ちで夜眠ることができていた。
トロントでの留学生活を楽しく過ごせたのは本当にMJのおかげ。
「3か月の契約が終了したらダウンタウンでシェアハウス見つけてそこに移ろう」と決めていたのに、結局トロントにいた約8か月間、ずっとMJのお家にお世話になった。

お別れの日は二人とも号泣で、
「日本かカナダで、また必ず会おうね」と泣きながら言ってお別れした。

そして先日、MJが日本に来てくれて、念願の、二年ぶりの再会を果たすことができた。こんな幸せなことってない。MJはちっとも変わってなくて、相変わらず飛びぬけて明るくてずっと笑ってた。

次は私がカナダに行って、私が8か月間お世話になったお家にまたお邪魔したい。この夢を実現するために、私もMJを見習って、弱音を(あまり)吐かず、いつも明るく仕事頑張りたい。

MJ, あなたは My best host mother all over the worldだよ。必ず近いうちに会いに行くね。


my sweet home in Toronto

2023.11.27
すみれ


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