男女格差は、想像上のヒエラルキー
上巻を再読して
この本購入したのが2017年(らしい)なので、
もう6年も前に購入して、読んだ本。
当時の衝撃は、類人猿からホモ・エレクトスが生まれ
ホモ・エレクトスからネアンデルタール人が誕生し
ネアンデルタール人から私たちが進化した。
というのは、全くの誤りだったということだった。
女性の安心する環境の話を
カラダのメンテナンスにいらしたセラピストさんと
施術後、お話していて、待合に置いてる本棚から
この本を取って、パラパラっとめくったのを
きっかけに、もう一度読んでみようかと、
新たな気持ちで、ページをめくりはじめた。
6年前に読んだ時には、ヒトの進化論が変わったこと
以外は、ふ~んそうだな~
そっか~そういうことか~という感想で
今回再読して、自分の知能指数の低さに驚き
1回では、全く読めてなかったんだなと思う。
それとも、6年前より私自身の認識が上がったからかも
と、ちょっと自分をかばっておく(笑)
狩猟採集民族には、成人病も肥満もない
もうそんな暮らしをしている民族は、ほぼ絶滅しているが、
自然と一体となって、自然の恵みだけで生きていた時、
生きることが、仕事であり、生活だった。
怪我もしたし、餌になってしまうこともあっただろうし
病気になったら、死ぬしかなかっただろうけど、
それが、生きることだったんだと思う。
小麦に家畜化されたサピエンス
この視点は、恐ろしくもあり、納得できるもの。
大宇宙の法則として、エネルギーはより遠くへ
より広く、より大きくなろうとする。
感染症の原因であるウイルスも、拡大していこうとするし
植物や動物も子孫を残して、エネルギーを拡げることが
法則としてもっているもので
そのために、他のものを利用したり、
より強くなるための要素を取り入れたりする
ヒトは、食料を確保するために小麦を育てることをした。
が
小麦側から見ると、より種子を増やすために、
ヒトを使った。
つまり小麦の罠にまんまとはまった。
とみるところ。
農耕で生活するようになると、人口は増え
定住すると感染症の温床となり、
単一食料源依存は、飢饉や健康値を下げた。
DNAの二重らせんを多く複製できた成功は
個人の水準では下げることの犠牲の上になりたつ
これって、現代も受け継がれている。
より豊かな生活をするために、楽しいことを我慢して働き、
より良い生活する家を買い、
子どもの高い学費のためにカラダに無理をかけて、もっと働く。
健康になるために、割高なオーガニックの食品を選び
温暖化問題をエアコンの効いた部屋で議論する。
私たちは、矛盾した罠からもう抜け出せない。
賢いサピエンスは虚構と神話で世界を作った
チンパンジーは十数頭くらいの群れで、それ以上になりそうだと
分かれていくか、間引かれるかで、生きている。
仲間として認識できるのは、それくらいの人数ということで
ヒトも最初はそうだったんだろうが、
賢いサピエンスは、過去~未来の話ができるようになり
「もしかしたら、こうなるんちゃう」
って話から、
「あの子、あんたのこと嫌いって言ってた」など
謀りごとまでできるようになる。
それが、神話の始まりで、想像上の秩序を作り、
大人数の社会へと発展してきた。
このあたりの話は、謀りごとを考えた天才に関心する。
そして、身分制度(カースト)を作り、
(ハンムラビ法典は有名)差別が生まれた。
差別は虚構 想像的産物
カーストは、多くの人を一部の人が、
支配するために作られ
その中でも農耕革命以降、男主体で
女は男の財産として扱われてきた。
生物学的分類では、雄、雌ということになるが、
文化的、社会的思考での分類で男性、女性が
できあがり、
この分類は、何千年もの間、
ひとの思考に入りこんだために
潜在意識に埋め込まれてしまい、
今問題になっている、ジェンダーギャップ
LGBT、に関する
アンコンシャスバイアスになっていく。
ヒトに近いサルとして、チンパンジーの話で
おさるのジョージのようなかわいいイメージではなく
狂暴で、殺し合いや、子どもを殺して食べたりもするらしい。
これは、雌の発情時期(排卵期)が、3~5年の間隔があるので、
群れの中の発情(排卵)している雌は少なく、
雌を取り合って、殺し合いのケンカになったり、
雄にすると、相手になる雌がいないことで狂暴になり
発情している雌にしたら、強姦されているようなものだ。
先日見た「ウーマントーキング」に当てはめると
ヒトもあまり変わらない・・・
ところが、アフリカのコンゴに生息している
ボノボノは、(元は同じチンパンジーだと思われる)
リーダーは一応雄だが、雌が群れを仕切っている。
本来雌は、出産後3~5年は発情(排卵)しないらしいが、
このボノボノは、1年もたたないうちに、
ニセ発情をするらしい。(妊娠はしない)
また、信頼を分かち合うために、雄同士の性行為もあるそうだ。
これは、自然のことということではないのか?
ボノボノは、他の群れと出会っても
争うこともなく、雌が中心に仲良く毛づくろいをし
雄はその周りで、毛づくろいしたりする。
雄はいつも発情していて、発情している雌を手に入れるために
狂暴になり、支配しようとするのが、自然で
それをボノボノの雌は、ニセ発情をすることで、
雄に支配されない、雌の群れの仕切りで平和に暮らす。
安心する環境のために
私たちの世界も 女性が仕切ったほうが、
温和で平和な社会になるのでは、ないのかと思う。
サピエンスが作り上げた虚構、想像の産物である
ヒエラルキーを認識することから
この悪循環から抜け出し、新しい循環を作ることだと思う。
ジェンダーギャップの解決は、まずなぜ男性優位の社会が
普通だとみんなが認識しているかを知ることだ。
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