デザインの「ギフト」を贈る|齋藤 正人(空間設計・デザイン部長)
こんにちは、人事グループの松島です。
#スマイルズ社員インタビュー では、スマイルズの様々な部署で働くメンバーをご紹介します。
今回は、クリエイティブ本部のデザイン部で部長を務める齋藤さんに、お話を伺いました。
齋藤さんが率いるデザイン部では、店舗設計・空間デザイナー、グラフィックデザイナー、WEBディレクターの募集を行っています。詳細はこちらから。
プロフィール
齋藤 正人(さいとう まさと)
IDEEにてインテリア設計を担当したのち、フリーランスの空間設計・デザイナーとして活動。その後、某大手コーヒーチェーンの店舗設計に10年ほど携わり、2016年、スマイルズへ入社。Soup Stock Tokyo、giraffeなど自社事業の店舗設計はもちろん、外部案件にも多数携わる。
個性の出しがいがある会社
― 入社のきっかけを教えてください。
齋藤:スマイルズに入社する前は、誰でも知っているような大手コーヒーチェーン会社で、11年ほど店舗設計を担当していました。お客様にとってのブランド価値が「どの店も変わらない安心感」だったのですが、次第に店舗の1つ1つのデザインに込めた意図をもっと表に出していく仕事に改めて向き合っていきたいという気持ちがわいてきていて。
そんなところにスマイルズの求人を知ったのですが、ユニークなブランドがたくさんあり、個性の出しがいのありそうな会社だなと思いました。説明会にも参加したのですが、「自分事」で仕事を進めていくという考え方にも惹かれて、入社を決めました。
― 実際に入社してみてどうでしたか?
齋藤:他社で経験を積んでいても、違う会社に入れば、その会社のやり方がありますよね。スマイルズは「こういう仕事をしてください」という指示はなく、自分で仕事を取っていくことが求められるスタイルだったため、スマイルズの中で自分は何が出来るのか、何者なのかを知ってもらうことにまずは注力しました。
たとえば、おだし東京の新店の店舗設計では、実際のオペレーションを検証するために、店内の実物大のモックアップを社内に作り、「オペレーションのテストをするので、食べにきてください」と他の事業部にも宣伝して、たくさんの人に試食してもらったり。
とにかくいろんな人とコミュニケーションを取って、自分で手を動かして、周りを巻き込んで、いろんなことにチャレンジしていました。その結果「新たに、そして改めてデザインと向き合うこと」も自然とできて、「あの人に頼めば何とかなる」という信頼を作れたかなと思います。
― スマイルズの店舗設計の仕事について、教えてください。
齋藤:店舗設計は、空間デザインだけでなく、プレゼンテーション、全体スケジュール管理、予算管理、施工管理、外注ディレクション、もちろん設計もやりますし、その後のフォローなど、川上から川下まですべてに関わります。デザイナーであり、プロジェクトのマネージメントも、ディレクションもします。
デザイン事務所や建築事務所では、いいデザインを納品して終わりということも多いですが、スマイルズには自社ブランドがあるため、トライ&エラーの繰り返しです。実際に開業してみて当初の狙い通りにいかないときもありますが、店舗からあがってくる声をもとに改善し、その経験を次に生かしています。
また、現場だけでなく上司や役員との距離感も近いんです。自分の提案に対しての是非をダイレクトに聞くことができます。それが次から次へ思考してアウトプットするモチベーションになります。
店頭で働くスタッフに贈る、デザインのギフト
― 仕事をする上で大切にしていることはありますか?
齋藤:私は、デザイナーとして一番大切なことは、「デザインを言葉にすること」だと考えています。「どうしてこのデザインなのですか?」と聞かれて、「なんとなく」はNG。デザイナーには、デザインの意味と意図を言語化するスキルが欠かせません。僕は15歳のころに「インテリアデザイナーになる」と決めて、ずっとその道でやってきていますが、言語化すること、これがデザインの大前提だと思っています。言語化できないとやりたいことは具現化できませんよね、言語化はプレゼンテーションの第一歩だと思います。
実際の業務では、担当する店舗ごとにデザインストーリー(コンセプト)を作っています。Soup Stock Tokyoのような多店舗展開の業態では、すべて同じコンセプトとデザインに統一してしまえば、予算も工数も短縮できますから、私たちがやっていることは一般的なセオリーとは真逆なんです。でも、1つ1つの店舗の違いがブランドにアソビゴコロという余白をもたらし、スマイルズらしさにつながると思っています。
ー 店舗のデザインコンセプトを、店舗メンバーにも伝えていると聞きました。
齋藤:デザインには意図が大切、という話をしましたが、店頭で働くスタッフは、お客様と日々接するまさに最前線でコミュニケーションをとる、デザイン意図も表現することが出来る表現者。
彼らに自分が働く店を「自分事」としてとらえてもらうきっかけとして、なぜこのデザインになっているのかを、アルバイトの人にも直接伝える「デザインのギフト」というデザインの説明会をしています。自分の店だと感じて、語れる人が1人増えるだけで、お客様とのコミュニケーションが一気に変わります。店舗スタッフからも、「自分の働く店をここまで考えてくれている人がいるんだ」と喜んでもらえるのが嬉しいですね。自社ブランドだけでなく、クライアントワークにおいても、現地で「デザインのギフト」を行っています。
設計して終わりではなくて、設計した空間と、そこで働くスタッフとの関係性づくりに関与することも、空間設計の仕事だと思っています。
クライアントワークにこそ、自分ごとで熱量をもつ
― これまでに齋藤さんが関わった事例を教えてください。
齋藤:クライアントワークの1つですが、沖縄でいちご農園を営む会社さんが商業施設に店舗を出店する案件で、デザイン設計を担当しました。もともと、農園以外に事業を広げていきたいという相談を受けていたのですが、出店に関してはどんな店にするかも決まっていない状態でした。
その初回打ち合わせでいきなり「こんな展開はどうでしょう」と提案をしてみました。普通は初回の打ち合わせを経て提案を考えるので、そこを飛び越えたんですが、もしそこで「こうじゃないです」と言われれば、それはそれで一つの方向性が削除できていいですし、「これです!」となれば、言われてもないのに持って行った私たち側の前のめりなアイディアですから、こちらも熱量高く進められます。この案件では、初回の提案をとても気に入っていただき、スピード感を持って進めることができました。
この案件は業態開発からクリエイティブで全部やっているのですが、ネーミング、ロゴ、グラフィックデザイン、空間から商品まで、すべてスマイルズで開発しました。メニュー開発はスマイルズのテストキッチンで行ったのですが、私は商品開発は素人だけれども、ある意味お客様目線で、「こっちのほうがおいしい」なんて意見を出してます。
この案件に限らず、クリエイティブチームでは各分野の専門家が集まってプロジェクトを進めていくため、自分の領域に関しては主導権を持ちつつ、他のメンバーの意見も聞きながら、自分も意見を出しながら進めていきます。関わった全てのスタッフが自分ごとと言える環境へ。スマイルズのクリエイティブらしい進め方の案件だと思います。
「やったことない」をおもしろがれるひと
― 齋藤さんはどんな人と一緒に働きたいですか?
齋藤:単なるアシスタントで終わらず、主力として活躍していく人って、「自分の言葉や意思」を持っている人だと思うんです。今の空間設計チームにいるのは私も含めて割とベテランメンバーで構成していますが、私たちが言ったことをそのまま伝えるだけの人ではなくて、クライアントにも自分の考えをもって話ができる人がいいと思っています。
デザインスキルに関しても、斬新な見た目なものを作れるかは重視していません。どんなシンプルなデザインでも、そこに意図があり、自分の意思を語れることが大切だと思います。
デザイン事務所ではないので、専門知識だけ持っていても仕事が進みません。グラフィックデザイン、WEBデザイン、広報、はたまたパティシエなど、様々な分野のプロフェッショナルなメンバーに対し、彼らに伝わるようなコミュニケーションを取れることはもちろん、初めてのことや、違う分野の視点を取り入れていくことに、面白みや楽しさを感じられる人がいいですね。
自分の専門領域も持ちつつ、違う分野との掛け合わせで新しいアイディアを考えたり、それを具現化したい人には、やりがいのある職場なのではないかと思います。
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スマイルズクリエイティブチームでは、中途採用を行っています
就職活動とは、会社を選ぶというよりも、誰と、何をして生きていきたいか、自分の生き方を選択することかもしれません。
世の中の体温をあげる。
言葉では簡単に言えますが、行動するには意思が必要です。
誰かがやってくれることを真似るだけ、
誰かが与えてくれた仕事をこなすだけではつまらない。
自らが考えて、行動し、共感の輪を拡げていく。
私たちと一緒に、企てをカタチにしていく仲間をお待ちしています。
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