パーキンソン病と夏の暑さ
こんにちは!
パーキンソン病専門の自費リハビリ施設「PDitスタジオ銀座本店」の小川です。
パーキンソン病患者様のリハビリテーションにおいて、継続的な運動の重要性は皆様もよくご存じかと思います。特に診断直後からの適切な介入が、症状進行の抑制に大きな影響を与えることが近年の研究で明らかになってきています。
今回は、夏季における運動継続の課題と、その解決策としてのオンラインリハビリテーションの可能性についてお伝えします。
夏季の活動量低下とその影響
2020年のNeurology誌の研究によると、パーキンソン病患者の身体活動量の減少は症状進行速度と直接的な関連があることが示されています。特に夏季は暑さのため外出を控える傾向にあり、活動量が大幅に低下するリスクがあります。
エビデンスに基づく運動継続の重要性
2019年のMovement Disorders誌の研究では、週3回以上の定期的な運動が運動症状の進行を有意に遅らせる効果があると報告されています。しかし、夏季の暑さは患者様の運動継続を困難にする大きな障壁となっています。
オンラインリハビリテーションの有効性
2021年のParkinson's Disease誌の研究では、オンラインでのガイド付き運動プログラムが、バランス能力や歩行速度の改善に効果的であることが示されています。これは、対面でのリハビリテーションと同等の効果が期待できることを意味します。
心理社会的側面へのアプローチ
2022年のJournal of Parkinson's Disease誌の研究では、オンラインでのグループエクササイズが社会的孤立感の軽減とメンタルヘルスの向上に寄与することが報告されています。これは、ICFの観点からも非常に重要な知見です。
神経保護効果
2023年のNeuroprotection誌の研究では、軽度から中等度の運動でも神経保護効果があることが示されています。これは、早期からの介入の重要性を裏付けるものです。
PDitのオンラインプログラム
これらの科学的知見に基づき、私たちPDitでは以下のようなオンラインプログラムを提供しています:
PDitオンライン:運動・栄養・声のトレーニング動画配信サービス
オンラインパーソナルトレーニング:個別評価に基づくカスタマイズされたプログラム
オンライングループトレーニング:社会的交流を促進しながらの運動継続支援
これらのプログラムは、患者様の自宅での安全な運動継続を支援し、夏季の活動量低下を防ぐことを目的としています。
皆様が日々のリハビリテーションで関わっておられるパーキンソン病の患者様、特に診断後間もない方や、夏季の運動継続に課題を感じている方に、このようなオンラインプログラムの存在をお伝えいただけますと幸いです。
パーキンソン病のみなさんの症状進行抑制と生活の質の向上のため、ともに取り組んでいけることを願っています。
詳細はこちらをご覧ください:https://pdit.jp/online/
ご質問やご意見がございましたら、お気軽にお問い合わせください。みなさんのより良い未来のため、多くの方とのコラボレーションを心よりお待ちしております。
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