【正義の味方の苦悩】
Smile Family Letter💝 vol.192
家族に笑顔と輝きを✨
親と子どもの未来を育む『親の学校』
見岳 亮一郎(たけちゃん)です😊
子ども達はその可愛い姿や言動から、たくさんの『大切なこと』を教えてくれます。
さてさて、今日はどんな物語となるのでしょうか😌💖
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2歳3か月の正義の味方、Aちゃん。
最近1歳児クラスでは、おもちゃの取り合いやケンカが盛んに行なわれています
中でも、1歳11か月のBちゃんと1歳9か月のC君は、毎日のように取って取られてを繰り返す仲良しさんです(笑)
この日も、Bちゃんが使っていた絵本をC君が取ってしまい、Bちゃんは泣きそうになりながら「かーしーて!」と追いかけていました。
僕は変わらず、「どうなるどうなる?」とワクワクしながら事の成り行きを見守ります(笑)
そして今回はなんと、正義の味方Aちゃんが動き出しました!
"ダッ"と追いかけ合う二人の間に入り、C君から絵本を力で奪い返し、Bちゃんに「はい」と返したのです!
な・・・なんてかっこいい・・・(笑)
Bちゃんは絵本を受け取り、ニマーっと笑顔に。
たけ「Aちゃんが取り返してくれたね」とBちゃんに伝えました。
B「うん!」と嬉しそうにうなずいていました。
しかし・・・
C「うわ~~~ん!!」
取られてしまったC君が、泣き出しました
C君が泣き出すのを見て、困惑顔のAちゃん。
C君が抱っこを求めて来たので、抱っこしながらAちゃんに話しかけてみました。
たけ「Bちゃんのために、絵本を取り返してくれたんだね」
A「うん」
たけ「でもC君は、無理やり絵本を取られて悲しかったみたいだね」
A「うん・・・」
それだけ伝えて終えました。
少しすると、そっとAちゃんが近づいてきました。
そして・・・
A「ごめーんね」
C君の頭をなでながら、小声でそう言いました。
もう、胸がキュンキュンしてしまいます(笑)
「Aちゃんは、なぜ『奪い返した』のか」
AちゃんがなぜC君から絵本を奪い返したのでしょうか。
その行動の理由はなんでしょうか。
「Bちゃんのため」という気持ちもあったとは思います。
しかし・・・たぶん、普段の保育者の行動を真似したのかな、と僕は思いました・・・
「○○ちゃんが先に使ってたでしょ」
と、奪い取った子から大人が奪い返す姿は、それほど珍しいものではないでしょう。
しかし、子どもはその大人の行動を見ています。
力づくで奪い返すその姿を。
もちろん「使っていたものを無理やり取っていくと、相手は悲しむ」ということは伝えていく必要はあります。
しかし、奪われた子が可哀そうだからと奪い返していると、子ども達には少し違った形で伝わってしまうのではないかと思います。
子ども同士のケンカの中で二人ともが「先に使ってた!」というのをよく聞きます。
大人の「○○ちゃんが先に使ってたでしょ!」というのもよく聞きます。
「『使ってた』と言えば、大人が取り返してくれる」と学んでほしいのでしょうか?違いますよね。
1~2歳の子達のケンカの中で大切なことは、何でしょう?
「先に使っていた子に所有権があるから、奪った子は大人に奪い返される」ことを知ることでしょうか?
「他児が使っていたものを取ると、大人に奪い返され叱られる」ことを体験することでしょうか?
そうではないと思います。
「使ってたのに、取られると悲しい!」
「返してって言っても、返してもらえないと悲しい!」
「欲しいから、と取っちゃうと、相手は泣いてしまうんだ。悲しいんだ」
「でも自分もそれで遊びたい。どうしたらいいんだろう」
そうした自分の気持ちや感情を体験し、自分の心と相手の心を感じていくことではないでしょうか。
今回、Aちゃんは
・Bちゃんが使っていた絵本を取っちゃったC君が悪い
・それを取っちゃったC君から取り返した
・でも、良いことをしたつもりだったのにC君が泣いちゃった
・どうしたら良かったんだろう?
という、複雑な気持ちを感じ、自分なりに考えるきっかけになったのではないかと思います。
C君に「ごめーんね」と言うとは思っていませんでしたが。
本当に、Aちゃんは人の心への感受性が高く、豊な子だね
本日もお読みいただきありがとうございました💖
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PS.イラストは、アーティストのCHIHOちゃんが描かれたものです。許可をいただき使わせていただいております。素敵な絵をありがとう‼️‼️
このイラストが気になる方は、僕かCHIHOちゃんに声をおかけ下さい。
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