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2022年ハセツネカップ〜コース全走行

【ハセツネコース(9月10日23時〜11日17時全走行詳細)】
4年ぶりに開催されるハセツネカップ(日本山岳耐久レース〜24時間以内)。その前にコースを全走行してきました。



目的はコースの正確な距離などのデータ収集のため。
24時間程度のGPSデータを取得できるデバイスがなかったのでGARMINのForRunner955も土曜日に購入しての参加となりました。
(なおコースログデータ詳細は事務局への提出ですので非公開)

過去5回完走はしていますが、2018年以来ハセツネコースは全走していません。コースベストも15時間程度で決して速いランナーではありませんし、少し心配でしたが、サポートも付いてくれるということで気楽に臨んだのですが、やはりさすが伝統あるレースコース。かなり打ちのめされました。

【装備】
ウエアは半袖Tシャツに短パン。ゲイターにウールのトレイル用ソックス。シューズはASICSのフジライト。ランニングキャップ、サングラス、グローブ。
装備:グレゴリーのルーファス8、ストック、ヘッドライト、ハンドライト
飲料:スタート時約2L〜水(レイドライトのドリンクボトル(0.75L)×1)、600mlのペットボトルドリンク(サントリーグリーンDAKARA、麦茶)
食糧・補給食:inゼリー2本、ミニおにぎり3個、きゅうりの塩もみ1本(およそ600kcal)、粉飴、のど飴、ハニースティンガー
その他:着替え(Tシャツ、下着)、予備バッテリー(スマホ用、ヘッドライト用)、雨具(ウインドブレーカー)、目薬、アルコールスプレー、マスク
(なお、今回は本番とは異なり、サポートをいただき第一関門の浅間峠および第二関門月夜見第二駐車場にて水および軽食補給。
浅間峠 水0.5L
月夜見 水1L、コーラ0.5、塩大福、きんつば2個補給)


【進行】
10日23時 スタート〜11日17時05分 ゴール (18時間5分)

【コース概況】
深夜スタートとなり、本番では13時スタートですので全く昼夜逆転の時間帯での走行。
前半では途中で逆走されていた6名のグループと1名の方に遭遇。
その後三頭山山頂までは人と出会うことの無い状況。三頭山からは多くのハイカーや試走ランナーに出会うことになりました。。

①スタート〜入山峠(〜7km)
大会本番では渋滞が予測されますが、試走ですし非常に気持ちよく進めます。
なお、以前、廣徳寺上のコース上の脇道にはスズメバチの巣があったので用注意です。(むやみに脇道に逸れたり、草むらなどを突かないこと)
②入山峠〜市道山分岐(〜10km)
峰見通りと呼ばれる小山のアップダウンが続くところ。約7回ほど登り返しがあり前半の最大難所です。ここでスタミナを使い果たしたり、またアップダウンにより胃を揺らしすぎて体調悪化につながる恐れがあります。
このあたりはまだ渋滞も頻繁に起きるので、焦らずゆっくり水分やエネルギー補給するなど体力温存がポイントです。
根っこ根っこのテクニカルな下りや、片方が崩れかかっている狭いトレイルもあるので十分注意しましょう。
③市道山分岐〜醍醐丸(〜15km)
吊尾根と呼ばれる比較的走りやすいところですが、後半の醍醐丸の上り坂はけっこうしんどいです。
本番では醍醐丸の上でスタッフ以外にも多くの応援の方がいるので元気づけられますが、深夜は寂しいエリアでした。
なお、本番ではトップ選手以外の多くのランナーがこのあたりからヘッドライトをつけることになります。
④醍醐丸〜浅間峠(〜22km)
アップダウンもありますが、比較的走りやすいところ。特に笹尾根あたりは広く開けたところもあり爽快です。
夜間走行していると左側(相模原市緑区方面)からロックのびーとが聞こえました。生藤山の手前まで音が聞こえて不思議な感じでした。
今回は、熊倉山までサポートのHさんが逆走で待っていてくれて助かりました。
夜間で尾根に出るとけっこう冷たい風も吹いていましたが、林の中は静かで暖かい。月も十五夜でずっと明るく照らしてくれていたので良かったのですが、深夜2時〜3時ころととても眠い時間帯で、時々幻覚なようなものも見えました(あとで幻覚だとわかったのですが)。
先に明るい光のログハウスができている・・・と思ったら単に月が林の間から見えていた・・なんてことも。
コース上のポイントですが、比較的走りやすいエリアが多いですが、浅間峠の手前に根っこ根っこのエリアがあります。けっこう的にかるで転倒が多いところですので本番では十分注意しましょう。
⑤浅間峠(第一関門)〜西原峠(〜32km)
前半戦ではいちばん走り安い笹尾根のエリアです。
ところどころで左側に富士山も見え眺めもいいところですが、前半でスタミナを使いすぎるとけっこうこのあたりで座り込む人も増えます。

満月のお月さまと今年最後の富士登山の灯り

西原峠のあとに慎寄山がありベンチもあるのでここで腹ごしらえをして、このあとコース最高地点の大ボス三頭山(標高1527m)への準備をしましょう。
⑥西原峠〜鞘口峠(〜38km)
三頭山へのルートはずっと上りが続きますが、何度か岩場も現れ35m地点の大沢山へ登れたらあと少し。三頭山下の避難小屋のあと、よく整備された階段が2つあります。
本番ではこのあたりがちょうど深夜帯にかかり気温も低下しかなり寒いときがあります。休憩する際は防寒着などを着てからだを冷やしすぎないようにしましょう。
三頭山でも多くのスタッフが待っていますが、このあとの下りはけっこうテクニカルなので体が冷えすぎて動かなくなると危険です。
鞘口峠までは途中、左側が崖の非常に狭いトレイルがあります。本番では真っ暗なので気づきませんが昼間は非常に怖いエリアでした。滑落しないよう十分注意しましょう。
その後つづら折りの下りで鞘口峠まで一気におりましょう。そのあとまた風張峠までけっこう上りもありますので。
⑦鞘口峠〜月夜見第二駐車場(第荷関門)(〜42km)
本番では深夜のこのエリア。中間では全く様相が異なります。
特に月夜見第二駐車場へ向かう奥多摩周遊道路は大型バイクなどがガンガン走っているかなり危険なところで驚きました。(本番では夜間のため閉鎖しているので気づかない)
また、反対に夜間では間違えないコースも昼間では気づかずにスルーしやすいところもあり。
⑧月夜見第二駐車場(第荷関門)〜大ダワ(〜50km)
月夜見第二駐車場からの下り、御前山ののぼり、御前山の下り、そして大ダワへと続くルート。後半戦でもけっこうアップダウンが大きいところ。
まず、月夜見第二駐車場の下りは雨天時はかなりぬかるみ滑りやすいです。
十分注意しましょう。ここで私自身捻挫の経験があり、その後テーピングをしてあるき続けることになりました。
その後、御前山(正確にはその前の惣岳山)の長いダラダラの上り坂が続きます。
月夜見第二駐車場からの下り坂のあと小山2つを超え、そのあと小山2つを左に巻いたあとに上り坂が始まります。
昼間はけっこう多くのハイカーがいましたが、以前に大会中に滑落事故のあったヤセ尾根あたり(45km付近)は要注意です。
私はいつもコーラを1本大切に持ってきてこの惣岳山を登りきったところでご褒美で飲むことにしています。ここまでくればもはや完走できる自信も湧いてきます。


御前山登頂ご褒美のコーラは最高!

御前山までのアクセスはけっこう水分が多いぬかるみが多かったのですが、今回はそこに多くの新しい階段が整備されていました。下りも立派な階段が続いていてかなり負担は少なくなったと思います。ただ、濡れていると階段もかなり滑りやすいので要注意です。大ダワまでは下り基調なのですが、複数の登り返しがあります。両側が崖になっている整備された橋を通過したら大ダワまであと少し。
⑨大ダワ〜御岳山(第三関門)〜日の出山(〜60km)
大ダワから大岳山までは非常に走りやすいところが続きます。
ただ、本番では深夜帯でかなり眠気が増すところ。草むらで寝ている人もみかけますが汗冷えに要注意です。
大岳山の上りにも階段が新設されていました。
大岳山は岩山でロッククライミング的な味わいのある山ですが、階段ができていて少しがっかり。ただ登りやすくなったことは確かです。
大岳山の下りも危険。ここは本当に大きな事故に繋がり兼ねないのでとにかく慎重におりましょう。
また大岳山を下りてからも狭いトレイルがあり滑落事故も起きていますので油断せずに。
途中大岳神社で安全祈願をするくらいの余裕をもって。
その後御岳山までは走りやすいエリア、また途中にとてもおいしい天然水の綾広の滝上の水汲み場があります。
後半は水分補給はここでできるのでそれを計算にいれておくと負担が減ります。
なお、御岳山の手前に新しいトイレができていました。コース上にあるのでとても便利です。
日の出山手前の坂はけっこうきつく感じます。途中大きな岩がありましたが地震か何かで割れていて崩れがかっています。
身長に迂回してください。
⑩日の出山〜ゴール(71.5km)
日の出山下の階段はけっこう疲れますが、ほぼ下り基調。
最後の10kmを走りきれるようにスタミナを残しておきましょう。
また本番では日の出山山頂で日の出を見ることができたり、ベンチで休んで補給するなど最後元気にゴールできるポイントです。
金毘羅尾根エリアでぬかるみが多かったエリアも階段も整備されており走り安くなっていました。
最後、のこり3km付近はいつも雑草が多く生えているところでしたが、バサ愛されまた木も切られていて非常に見通しがよくなっていました。
橋を渡るとゴールまではあと少し!


今回、けっこう新しい階段が設置されていたりと以前とは大きくコースは整備されていました。
ただ、コロナの影響やレースが中止されていたこともあって、コースが不明瞭になっているところもありますので、コースアウトしないよう十分注意したほうが良いと思います。

また、森の下草も多く生えていて走りにくいところも一部あります。さらに台風被害などで倒木やがけ崩れもあります。

本番までに大会事務局、スタッフが整備してくれるとのことですがランナーの皆さんも十分注意して参加ください。

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