補助金審査(採点)を行う側の心得
今日は補助金審査(採点)を行う側の心得についてです。
【補助金審査(採点)を行う側の心得】
作成 中小企業診断士 竹内幸次
中小企業診断士は各種補助金
や助成金の採点業務を行うことがある。私も国関連の助成金の申請書を採点し、審査会で意見する仕事を20年ほど担当している。
先日、社運を賭けた新規事業
に関して補助金を申請した中小企業から、「不採択だった」と連絡を受けた。これまで何度も各種補助金に採択されてきた中小企業であり、公的機関も含めて、複数の中小企業診断士から常に事業計画そのものや、申請書のまとめ方について助言を受けている中小企業であり、今回の不採択になったことが信じられないという。
不採択の理由を事務局
から電話で聞き取ったという。その不採択理由を見ると、確かに客観的に採点するべきポイントで採点されていると感じたものの、視点が狭く、単に申請書の書き方で判断しているような印象も受けた。
補助金は国の産業政策
を実現するためにある。その産業政策を大所高所から見る視点は重要であり、細部の記述が不足していたとしても、行間から読み取る経営常識を採点者は持っているはず。文字で書かれていることのみで判断するのであれば、低レベルのAIでも採点はできるが、プロの中小企業診断士として採点するのであれば、その業種の中小企業が置かれた状況を肌で理解し、この根拠情報があるのなら8~9割は実現可能であろう等と推察する能力が備わっているはず。
申請する中小企業
には客観的説明が求められるが、採点や審査を担当する側にも自分が会社勤務時代に得た狭い情報のみで申請内容を判断することがないようにしたい。
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