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鳥が飛ぶ日

汗にまみれた毛布を洗って、コインランドリーへ行き、乾燥機に放り込む。
「さて、散歩だ散歩だー!」と南へ向かって歩き出す。
生活を段取ることに脳みそを使う暇がない、生きることに貪欲になるのが恥ずかしい、と謎のセルフネグレクトを続けてきたような私が、ついに、「明日も生きる」という見通しを持って“生活”することを受け入れ始めた。
自分が社会の中で持っている特権性について、知れば知るほど恥いる。生きることに貪欲になるのが恥ずかしいだなんて、とんでもないバカ殿様だよまったく。

フェミニズムは自分自身を思い知りながら他者と生きていくことを考えさせてくれる。いい加減、ステレオタイピーなフェミニスト像から日本社会は脱却してほしいな。

玉川上水の緑道を西へ向かい、杉並の端っこを見る。
梅の花がもう咲いている。
いつかどこかで一軒家に住むようなことがあったら、庭には梅の木を植えたいなぁと思った。もう寒くて無理!と思っている時に、「大丈夫ですよ、もうすぐ暖かくなりますから。」と蕾を膨らませぽっぽと咲き出しながら穏やかに語りかけてくれる木が庭にあるのは、とても良いことな気がする。

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私がもしも首長になったら、と一度は考えてみたりもするよね?

私の住む自治体では今、暴君がわかりやすくダメさを炸裂させているので、私のような多少思考回路のあやしい脳みその持ち主でも、住民の話をちゃんと聞いて、専門知を持つ人たちに視野を広げてもらい、みんなで地域のことを考えて地域のことを決めていくような“自治体”をつくれるようにするだけでだいぶ良くなるんじゃないか、と思えてしまう。

『住民自治基本条例』なんていう最高法規を持っているのだから、むしろできない方がおかしい。

このどうしようもない政治の後片付けを、誰かに押し付けてお願いする気持ちにもなれないんだよなぁ…。行政を担う職員の方々の萎縮と幹部職員の腐敗ぶりを見てしまうと、「焼け野原で街をつくりたいんですけどあなたちょっと人柱になってもらっていいですかね」とお願いしているのと同義な気がして…。

議会の構成が心許ない現状では、たぶん、より多様な人に入ってもらう住民会議のような一つの枠組みを作って、今の行政を形作っている基本構想を見直す必要がある。

サステナブルとかいう割に、目先の利益と数年先の未来までしか見ないで物事を決めるのは、いい加減やめたい。大声や言葉尻で誤魔化さずに、緻密に石垣を積み上げるように丁寧に対話を重ねていくしかないんだよ。他者と平和に生きるためには。

住民の命や生活が大事に守られ、地域の中で育まれてきた営みが引き継がれ進化しながら続いていく、社会として個人の営みを支えていく行政を、私は望む。

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経済を念頭に置いて、事実認識より目標設定の方にばかり気を取られ、的外れなことばかりをやる政府。

「このままじゃ社会が壊れてしまう」とそれぞれの現場で自分の頭で考えて、行動しようとする一人一人が繋がって議論をしながら、地べたから『公共』を作っていく動き。

序章に柳田國男や鶴見俊輔が出てきた時点で、あっこの本絶対読むやつじゃん、とワクワクしながらページをめくった一冊です。

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