「思わず投資を始めたくなる」メディアの裏側を大公開!
こんにちは。
SMBC日興証券note編集部です。
当社には、「投資・金融・経済」という難しいイメージを持たれがちな
ジャンルでありながら、月間1,100万PV以上見られているメディアが
あります。
その名も「日興フロッギー」。
制作を支える中心メンバーの横山さん・藤井さんは、なんとWEBコンテンツの制作が全くの未経験という状態からスタートしました。
今回は、そんな珍しいキャリアを歩んできた2人にインタビューを敢行。
注目メディアの中身と制作の舞台裏に迫ります!
投資家層を広げるメディアとしてスタート
―日興フロッギーは、投資をテーマにしたメディアだと思うのですが、このプロジェクトが立ち上がった経緯について教えてください。
横山:プロジェクトが発足したのは2015年で、証券業界でもオンラインサービスが増え始めた時期でした。当時のお客さまの年齢層は60代以上の方が中心だったので、次世代の投資家層にもアプローチできる施策をつくろう、というところから始まりました。
藤井:もうひとつの背景としては、ちょうど芸能人やアスリートが独自のメディアを持ち始めた時期だったんですね。メディアで取り上げてもらうのを待つのではなく、自ら発信していくスタイルに変わり始めていて。
当社にも当然ホームページはありましたが、それとはまた別のところで、
よりお客さま目線かつ中立的な立場で情報発信ができる自社メディアが必要だということになったんです。
―立ち上げた当初は、どのような発信をしていたんですか?
藤井:当初は、投資情報メディアに専念していました。「お金の常識をケロッと変える」というコンセプトで、お金や投資に関する情報を楽しくわかりやすく伝えることをモットーに発信していました。
横山:まずは、お金や投資について幅広い多くの方々に知ってもらうことを大事にしていましたね。だから、現在のような株式の取引機能とはまだ紐づいていなくて。証券口座をお持ちでない方にも興味を持っていただけるメディアになるよう、注力していました。
「記事から株式が買える」というアイデアの起点
―「記事から株式が買える」機能は、どんな発想から生まれたんですか?
横山:そもそも、特に若い世代の方々は、なぜ投資を始めないんだろう?というところから考え始めました。
例えば、みなさん当たり前のようにネットで日用品を購入していますが、その日用品を開発している会社の株式も同じように手軽に購入できたら、投資をもっと身近なものとして感じられますよね。
日常の中で何かをしている途中に、ふと株式を買えるという導線があれば、投資に対するハードルもぐっと下がるはず。この発想は、思いつきのアイデアというわけではなく、自社メディアを立ち上げた当初から持っていました。
―投資を学ぶだけではなく、実際に投資を始められるメディアになったんですね。
横山:そうですね。ハードルを下げるとはいっても、投資をするときには、やっぱり学ぶことが大切です。その学びの場と株式の取引が一体化するような仕組みを考えた時に、「記事から株式が買える機能があれば…」と感じたところから現在のスタイルになりました。
藤井:初心者の方にとって、決算書や専門メディアを見て投資先を決めるのはハードルが高いですよね。それよりも、私たちの発信する記事を通して、商品をつくっている企業の文化や社長の想い、技術力の高さや開発の舞台裏を知ったうえで、投資先を選んでいただけるようにと考えました。
企業としては、もっと幅広い世代に自社を知ってもらいたい。
個人投資家としては、投資したくなるような良い企業と出会いたい。
日興フロッギーなら、その架け橋となるメディアになれると思ったんです。
記事を通して、企業のファンから株主へ
―人気コンテンツのひとつ「上場企業の社長に聞く!夢とお金の本質」について教えてください。
横山:上場企業の社長への取材を通して、企業やサービスの概要はもちろん、理念や想いまで届けるコンテンツです。インタビューを読んで「この企業を応援したいな」と思ったら、記事から離脱することなく株式を購入できる構成になっているので、投資というアクションにつながりやすいのが特長です。
藤井:特に初心者の方にとっては、経営者からの直接のメッセージを読むことは、その会社を応援しよう、投資してみようと思うきっかけになると思うんです。そのため、初期の頃から読んでくださっている固定ファンも多い人気のコンテンツです。
―これまで、どのような企業を対象にインタビューをしてきたんですか?
藤井:新進気鋭のベンチャー企業から老舗の100年企業、世界トップシェアの分野がある企業など、幅広く特集しています。これまでに取材をした企業は70社を超えて、定番のコンテンツとして育ってきた実感があります。
横山:どの取材でも心掛けているのは、とことん読者目線で、ということ。
企業が発信したい情報だけではなく、読者のみなさんが「おもしろかった」とか「読んでよかった」となることが一番肝心です。
インタビューをさせていただく企業の方々と、そこを目指して一緒につくりあげていくイメージですね。
藤井:一緒につくる、という姿勢は大切にしていますね。だからこそ、取材先の方々から「良い記事ですね」と言っていただくことが、すごく励みになっています。
クオリティはもちろん、結果にもこだわる
―取材をするうえで、心掛けていることがあれば教えてください。
藤井:取材先の社長へのインタビューの中で、社員のみなさんですら聞いたことがなかったエピソードを引き出したり、取材の合間で、ふと表情が緩んだ自然体の瞬間を撮影したり。取材では、そういった点も意識しています。
意識して記事を作り続けた結果、過去の記事を読んだ方から「こういう記事ができるんだったらうちも取材してほしい」と言っていただけることも増えてきました。
―記事を公開した後は、アクセス分析などもされるんでしょうか?
横山:はい。企業にとっては「まずは自社を知ってほしい」という思いがあるので、やはりアクセス数は重視しています。さらに、そこからどのくらいの割合で株式の購入につながったか、どういった年代の方に読んでいただけたのかなども、とても重要な指標ですね。
藤井:一般的に、個人投資家向けの情報発信と株式の購入を結びつけることは難しく、すぐには成果が出なかったり、効果測定も難しいとされているんです。
従来の媒体では、企業から個人投資家向けにアプローチすることが難しかったのですが、日興フロッギーでは記事の公開後の反響に喜んでいただけることも多くて。自社で発信するメディアを運営するうえでは、やはりそういった結果にもこだわっています。
最後まで読みたくなるエンタメ性も追求
―「仮面投資女子の実態調査!」は、良い意味で投資メディアらしくない人気コンテンツですよね(笑)。
横山:そうですね(笑)。きっとみなさんの周りにもいると思うのですが、実は投資をしている「仮面投資女子」の実態に迫るインタビュー企画です。一見投資家には見えない彼女たちの会話から、様々な投資スタイルが垣間見れる内容になっています。
藤井:編集部の辛口チーフと助手の会話がメインなのですが、外部パートナーとして私たちと一緒に制作してくれている実在するメンバーなんです。
現場でのやりとりがおもしろくて、2人の会話がほとんどそのままコンテンツになっていますね(笑)。
―あの2人は、実在する方だったんですね…!
他にも、イラストレーターの五月女ケイ子さんの連載もおもしろかったです。
横山:五月女さんのイラストは、それだけで魅力的ですよね。
ご自身が投資初心者ということもあり、漫画で学べる初心者向けのコンテンツをつくれないかなというところから始まった企画です。
楽しんでいただけるようにつくるのはもちろんですが、やはりここでも読者目線という軸が大切で。読者にとっての学びがないと、コンテンツとしての意味も薄れてしまいます。
投資の基本について、時間をかけて五月女さんにレクチャーさせていただいたり、漫画に合わせたわかりやすい解説を入れることも、私たち編集部の重要な役割なんです。
―投資情報メディアでありながら、エンタメ性にも妥協がないところも特徴ですよね。
藤井:特に投資の初心者や未経験の方は、将来のお金に対して漠然とした不安を抱えていることが多いと思うんです。そういった読者に向けて、どうすれば最後まで楽しく読んでもらえるか。少しずつでも投資を始めるきっかけになるコンテンツを目指しています。
投資の経験がどんなものであっても、最後まで読みたくなるかどうかは大切だと思うんです。どうすれば飽きることなく楽しく読んでもらえるか。投資を実践するすべての人のサポートとなるコンテンツを目指しています。
(後編に続く)
後編では、WEBコンテンツ制作の経験がなかった2人がどのようにして歩んできたのか、支持される記事をつくるうえで大切にしていることなど、舞台裏のエピソードをご紹介します!