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読書感想文

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偏食な読書。
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2022年4月の記事一覧

4月の読書記録

早いもので世間はゴールデンウィーク。 「新生活」なんていうフレッシュな響きのあの感じは、…

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マジックアワーに立ち止まる /『流れ星が消えないうちに』橋本紡

昼と夜のあいだの、一瞬の薄明り。マジックアワーと呼ばれるその時間に、佇んで暗闇に沈まんと…

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エビほどの低さの目線で / 『さくらえび』さくらももこ

あした仕事なので早く寝なければ…と思いながら布団に入ったのが21時のこと。 いつも通り『面…

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「やっぱり世の中は美人に都合よくできてやがる!」/『嘆きの美女』柚木麻子

あーこれこれ。 『私にふさわしいホテル』で主人公の加代子に感じたアグレッシブな感じ。怒り…

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縦書きの中の狂気。映画『ひらいて』

1月に読んだ、綿矢りさの『ひらいて』。 ちょうど読み終えたタイミングで映画が公開されてい…

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読書:『書く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力』いしかわゆき

先日参加したウェビナー、「『書く習慣』が身に付く 1週間プログラム」。 上の動画を初日に見…

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読書:『私にふさわしいホテル』柚木麻子

もはやこれはノンフィクションでは? まずもって、このかわいい文庫のカバーイラスト! 長崎訓子さんというイラストレーターの手によるものらしい。 ただ、本作はこんなかわいらしいお話ではないことだけは確か。 小説家を目指す演劇サークル出身の中島加代子は、とある新人賞を受賞したものの、その後は鳴かず飛ばず。 にもかかわらず、文豪御用達といわれるホテルに自費で宿泊し、「カンヅメごっこ」をしているという変わり者だ。 しかし、毎年訪れていたこのホテルで、ある夜一世一代のチャンスを手

読書:『砂の女』安部公房

高みの見物を決め込んでいるのは誰だ? 昆虫採集のために砂丘を訪れた男が、その地の人たちに…

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読書:『あのこは貴族』山内マリコ

私たちは、ただ上に浮かぼうと喘ぐバブルみたいなものだ。 本作の舞台は”上流階級”。 松濤…

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