見出し画像

今話題の中国版Instagramとは?

中国版Instagramと呼ばれ、日本でも20〜30代の女性を中心に爆発的な人気を得ているSNS「小紅書(RED)」。中国語読みでは、シャオホンスウ(Xiaohongshu)と呼びます。
MAUは2億超え(国内InstagramMAU3300万人)で絶大な人気を誇っています。
そんなREDについて簡単に解説していきます。

小紅書(RED)とは?

小紅書(シャオホンスウ、日本語読み:しょうこうしょ、中国語: 小红书、Xiaohongshu、RED)は、中華人民共和国SNSおよび電子商取引プラットフォームである[1][2]。運営法人は行吟信息科技(上海)有限公司[1]

Wikipediaより

わかりやすく例えると「Instagram」+「Shopify」が付属したものと言われています。UI(ユーザーインターフェイス)はInstagramに近く、フィード(画像投稿+動画投稿)とリールなどで構成されています。

ここまでは一般的なWebサイト上に出ている情報ですが、実はかなり多くの機能が実装されています。
日本国内では使えないものもありますが、今後、実装される可能性がありますので、機能別に紹介していきます。

ビジネス背景

口コミアプリとして誕生!?

最初は化粧品の口コミアプリとしてスタートした背景があり、現在のユーザーも女性が80%を占める世界的にも例を見ないSNSとなっております。

1級都市ユーザーが半数以上

中国は都市部から農村部まで1級・2級・3級と分かれています。(最近では上海、深圳、北京などを超1級都市と分類するみたいです)
都市部は物価も高く、いわゆる高所得者層が居住しているため、REDのユーザーは年収が高い傾向にあります。

ミニアム、Z世代がほとんど

90年代生まれが72%と発表されており、Z世代含めると80%を超えるとも言われています。日本とは違い消費が旺盛な世代にアプローチできるSNSといえます。

Alibaba Group資本注入

中国大手IT企業からの出資も多く集めています。2020年9月に小紅書のライブ配信「小紅書直播間」からアリババ傘下のECモール「淘宝」へのリンクができるようになったようです。ちなみにですが、Tencentの資本も入っています。

機能別に紹介

SNS機能

小紅書UI(ユーザーインターフェイス)

フィード投稿
画像と動画でフォロワー以外の投稿を各ユーザーの嗜好に合わせてリコメンドしたものが出てくる仕組みになっています。
例えば、中華好きでおしゃれな場所が好きな男性だとこの画像の一番左のような投稿がリコメンドされて表示されます。
ほとんどの人がこのフィードをみます。
フォロー投稿
自身がフォローしているアカウントの最新投稿が表示されます。Instagramのホームと同じイメージです。
附近
GPSから使用している端末の場所の近くで投稿されているものをリコメンドされます。これが意外と便利。

株式会社Iseaまとめ

EC機能

EC機能UI(ユーザーインターフェイス)

ブランディング
SNS投稿でのブランディングとEC機能で販売まで一貫した戦略が可能となっていることから、多くの日本企業も導入しています。
決済機能
SNSアカウントにクレジットカードやWeChat、Alipayなどの決済機能も付随していることから商品投稿を見てからの購入までの流れが非常にスムーズになっています。
キャンペーン
クーポンの発行やディスカウントなどもEC機能の中で同時に実施することが可能となっています。

株式会社Iseaまとめ

ライブ配信機能


ライブ配信・ライブコマースのUI(ユーザーインターフェイス)

ライブ配信
フォロー以外のライブ配信が一覧としてフィードにでてきます。ライブ配信は24時間365日、たくさんのアカウントから発信されています。
ライブコマース機能
ライブ配信の中で商品の購入も可能な、ライブコマース機能も実装されています。ライブコマースはDouyin(中国版TikTok)が提唱するインタレストコマース(興味EC)と言われています。
既存のECとは全く違うものとなっているので、同様に考えると失敗する可能性が高いです。
EC接続
ライブ配信からRED内のECに接続ができることから、他の商品への興味も引くことが可能となっています。

株式会社Iseaまとめ

予約機能

予約機能のUI(ユーザーインターフェイス)

プラン紹介
通常のSNS投稿からプランに興味を持ってもらい
予約機能
興味を持った部屋やプランをそのまま予約してしまうことができます。
Instagramの動線と全く違い、全てがREDに集約されています。
Instagram+じゃらん(OTA)みたいなイメージです
決済機能
ECと同じく、顧客情報と決済情報がアカウントに紐づいているので、全てが統合されています。

株式会社Iseaまとめ

グループ機能

フォロワーの上位層の囲い込み

通常のフォロワーとは違い、自社のインフルエンサーとしての活動もしてもらえるようなエバンジェリストを囲い込む承認制のグループ機能の活用も可能。国内の類似事例だとSnowPeekの会員制制度のようなものをアカウント内で運用可能。

株式会社Iseaまとめ

機能まとめ

単なるSNSではなく、さまざまな機能がついたスーパーアプリ化しています。SNS+EC+OTA+グループ機能+ライブコマース+MAPが1つのアプリに搭載されています。
日本で言うならば、Instagram+じゃらん+LINE公式+SHOPROOM+トリドリみたいな感じになっています。
おそらく、他に同じようなアプリはないと思います。

日本企業の事例

星野リゾート

星野リゾートREDアカウント

日本でも有名なホテルリゾートを運営する星野リゾートもREDアカウントを開設し、運営しています。開設からかなりたっていますが、フォロワー数は6000程度。会社の性質として内製化を第一に考える会社ですので、自社で運営されているようです。青森や北海道を中心に投稿していましたが、最近は幅広い内容を投稿しています。

三越伊勢丹ホールディングス

三越伊勢丹ホールディンフスREDアカウント

百貨店として国内外に展開している有名企業。インバウンドが増えてきている中、POPUP情報や館に入っているブランドの最新商品、KOL,KOCを活用した情報発信など幅広く行っています。かなり前から取り組んでいるものの、まだフォロワーは4000程度。

資生堂

資生堂REDアカウント

言わずと知れた日本の大企業。中国で最も成功していると言っても過言ではない会社の一つです。中国でも有名なタレントを使い、プロモーションを行っています。日本企業で最も中国マーケットに力を入れている企業と言っても過言ではありません。フォロワーも30万人を超えています。

アカウント作成方法

日本企業でも作成可能です。
電話番号が必要となります。
通常のApp Storeからダウンロードが可能です。

英語も対応しているため、英語がある程度できれば難なく利用できます。
発信は基本的に中国語となっております。

以上簡単にですが、小紅書をまとめてみました。
少しでも参考になればスキをお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?