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24時間100kmウォーク(7)

横浜児童遊園地を出発ししばらく進むとJR保土ヶ谷駅前を通る。駅前ロータリーが騒然としている。すると、自民党の登りが立っていて係員がもうすぐ河野太郎氏が応援演説に来ると言っている。やはり、地元神奈川では河野さん人気あるのだなと思いながら脇を通り抜ける。ちなみに筆者はこのイベントがるため期日前投票を済ましてきた。明日の夜のテレビは選挙報道ばっかりなんだろうな。

保土ヶ谷、戸塚を抜け、いよいよ横浜港近くになる。横浜スタジアム横を通り、象の鼻パーク脇を通る。汽車道に入ると素晴らしい景色、夜景がとても綺麗だ。カップルには最高のデートスポットだなとか思いながら歩く。しかし、なかなか次の第2エイドステーションに着かない。すると、勘違い。10km抜く感だと思っていたが、実際には14km区間だった。ここまで既に65km以上歩いて来て、この4kmの差は精神的にきつい。暗い、歩く、着かない。休めばいいのだが、休まない。あと少し、あと少し。山で遭難したときには引き返す勇気は持てる。だけど、知っているコースなだけに休めない。

ようやく遠くに仄かな灯りが見えた。着いた。第2エイドステーション。時間は日付が変わろうとする時間だ。気温もグッと下がる。エイドステーションではストーブが炊かれていた。ここで初めて温かい飲み物をもらう。

エイドステーション、チェックポイントがウォーカーの気持ちの切り替えとなる。たかだか15分ほどしか休めないのにだけれど。次のエイドステーション、チェックポイントまでという思いがウォーカーを元気付ける。

ここでも15分ほど休み再出発。そしたら寒い。バックに入れておいたアディダスの薄手の白いジャケットを羽織り歩き出す。国道1号線、横浜の高速道路下を歩く。人はまばら。一般の人はたまにしか出会えない。

しばらくするとお腹がグリューっという音を立て出す。「やばい!ここで?」と思わず口に出てしまう。さらに30分ほど歩くと放屁。少し楽になる。またしばらくすると放屁の兆候。放屁と同時に何か水っぽいものが少しコンプレッションタイツの中を。「うわー、やばー!」どうしよう。コンビニが見える。「トイレ借りよう」と心の中で。急げー。コンビニに入る。「助かった。」トイレ、トイレ、どこだー。奥にあった。ドアの前で凍った。「新型コロナ蔓延防止のため、トイレのご利用をご遠慮いただいております。」との張り紙。おー神よ、とは言っても仕方ない。他のコンビニへ。すると歩いて5分ほどのところにローソンが。そこに入るとトイレが使えた。急げ。トイレに入り、まずコンプレッションタイツを下げ、紙で拭ってみる。何も着かない。「ん?」便器に着座。すると出て来たものが水。水しか出てこない。「おー、よかったー。」一安心。一応トイレを出てお礼のために炭酸水を買って再出発。今まで3回この大会に出ているが、1番の危機だった。

つづく


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