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スマートスーツはコルセット効果があるアシストスーツです。

アシストスーツに期待される効果は、大きく分けて2つあります。ひとつは着用者の能力を高めることを目的にするものです。持てないような重量が持てるようになったり、早く動くことができるようになるといった、「できないことをできるようにする」技術であり、もう、ひとつは、動作や姿勢の保持などで身体にかかる負担を減らすこと、すなわち、「できることを楽にすること」です。

スマートスーツは後者の「できることを楽にする」ことを目的にしており、我々はこれを「軽労化」(「軽労化」はスマートサポート社の登録商標)と言ってます。中腰姿勢を長い時間維持したら腰が痛くなりますが、スマートスーツはこの負担を軽減します。また、重たいものを持ち上げる時に腰にかかる負担を減らす機能があります。

さて、作業や姿勢で腰にかかる負担を減らす道具には、「コルセット」があります。腰痛を発症してお医者さんに行くと、医療用のコルセットの着用を勧められます。コルセットには体幹を固定し強く圧迫することで腰痛を緩和する効果があるとされています。体幹を強く固定するということは、腰回りの関節の可動域を制限することですから、運動パフォーマンスは低下します。コルセットは激しい腰の痛みを軽減することが目的ですから、コルセットを着用して作業をすることは想定されていません。

お医者さんも、コルセットを着用するのは腰の痛みが少なくなるまでで、恒常的にコルセットを着用した方が良いとは言われていないと思います。なぜなら、コルセットをすることで本来、体幹を安定化、固定化するためのお腹周りの筋力が低下してしまうからです。お腹周りの筋肉は、いわば人が本来持っているコルセットだからです。

腰痛の発症が多いのは、腰回り、お腹周りの筋力が低下して体幹の剛性が保たれなくなるからと言われています。原因には加齢による体力低下や、疲労の蓄積、姿勢や作業動作の悪さなどが挙げられます。そこに重量物の持ち上げによって一時的に大きな負担がかかったり、中腰姿勢の維持などで長時間負荷がかかることで腰痛を発症することになります。

腰痛を予防しながら、作業を継続するには、常にお腹周りを締め上げるのではなく、中腰姿勢になったときに前屈の深さに合わせて適切にお腹周りを引き締め体幹を安定化する筋力のアシストができれば良いわけです。実際、お腹周りの筋肉はそのように働いています。スマートスーツはこの本来、人が持っている機能と同調して働きます。

スマートスーツのアシスト力は、背中とお尻に配置したゴム材が引き伸ばされた時、収縮しようとする力を利用しています。ゴム材を引き伸ばすのは、中腰姿勢時に伸びる背中の長さ(体表面長)です。深くかがみ込むほど体表面長は伸びますので、ゴムの収縮力を上半身の引き上げとお腹周りの引き締めに利用することで、人の筋肉の働きと同じように作用するように設計されています。

スマートスーツはコルセットとは異なり、長時間、長期間の使用でもお腹周りの筋力が減少することはありませんので安心してお使いいただけます。