見出し画像

今さらながら、歌詞の深みに震撼する【北原白秋作詞「まちぼうけ」】

YouTubeで音楽を聴くと、AIが「こんなんありますけど、どうですか?」とお伺いを立ててくることがありますね。

どんな情報アクセスに反応したのかしりませんが、こちらをおススメしてきたので、なつかしさもあり、視聴。

歌詞が深いなと改めて実感しました。

<まちぼうけ> 作詞:北原 白秋 作曲:山田 耕筰
①待ちぼうけ 待ちぼうけ  ある日せっせと 野良かせぎ  そこへ兎が飛んで出て  ころり ころげた 木の根っこ
②待ちぼうけ 待ちぼうけ  しめた これから寝て待とか  待てば獲ものは 駆けて来る  兎ぶつかれ 木の根っこ
③待ちぼうけ 待ちぼうけ  昨日鍬とり 畑仕事  今日は頬づえ 日向ぼこ  うまい伐り株 木の根っこ
④待ちぼうけ 待ちぼうけ  今日は今日はで 待ちぼうけ  明日は明日はで 森のそと  兎待ち待ち 木の根っこ
⑤待ちぼうけ 待ちぼうけ  もとは涼しい黍畑  いまは荒野の箒草  寒い北風 木の根っこ

この歌詞、いろんな解釈が成り立つんだなと実感。

これまでは、偶然起こったことを当てにしては、ろくなことにならんぞ!という教訓として理解していました。
もちろん、これも重要な視点ですし、それが揺らぐことはないのですが、

別の解釈として、
(1)人間は成功体験から抜け出せない生きものである。
(2)少なくても安定した収入こそが、生活を支える。

という視点もあるなと実感。

この歌詞、多くの人に恐怖を与えることで、闇落ちしないメッセージになっていますが、自分が感じた2つも同じカテゴリーと言えそうです。

人生において、「成功体験」というのは、幸福な体験であり、幸せな時間を過ごすという意味において、人生を豊かにしてくれます。

しかし、これが(1)の方に傾くと、結構ヤバい。
塾講師は、受験において成功体験している人が多いので、その弊害もあるなあと思ったり・・・。
受験敗者だった私は、それが功を奏した部分があるのかもと考えると結構コワいなと実感。

(2)については、あまり深く考えてこなかった点ですが、そもそも何でお百姓さんは、野良仕事を辞めちゃったのか。考えたことなかったなあと思ったり。
これは、収入のギャップが原因なんだと今さら気づきました(笑)。

ウサギが勝手に木の根っこに衝突して、高収入。
毎日毎日、汗水たらして農作業して、低収入。
そりゃ、仕事辞めたくなりますわね。

これって、宝くじの高額当選者の悲劇でよく聞く話かも。
昔テレビで、お寿司屋さんの大将が、1億円当たった体験を語っておられましたが、ちゃんとお仕事を続けられておられたような・・・。
こういうことって、案外大事なんだなと思ったり。

私にもアーリーリタイアにあこがれる部分もありますが、安定した定収入がないと、不安に苛まれることにもなりそうだなとも考えたりします。

この詩は、元ネタとして中国の漢文があると聞いたことがありますね。高校時代に習った漢文って、結構人生訓となっていることが多いなと思います。

あと、私の記事は、あんまりというか、ほとんどバズらないので、心配はないのですが、万が一そうなったときは、この記事を書いたことを覚えておきたいなと思っています(^^)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?