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映像授業サービスの現在、未来。その2

(追記)本シリーズですが、当初の方向性とは異なってしまったこともあり、タイトルを変更しました。

映像授業サービスのついて考察するシリーズ、今回は2回目です。
今回は、業界最大手であり、フロントランナーである東進(東進ハイスクール、東進衛星予備校)について触れてみます。

東進のコンセプトは、明確です。

それは、徹底した実力主義です。

予備校業界だから当然じゃないかと思われますが、東進の求める実力は、半端なものではありません。東進の実力主義は実力主義の中の実力主義ともいえる苛烈さです。

東進を運営する株式会社ナガセが、講師募集しているサイトを見れば、その思想はより明確になります。

>現在の待遇(90分換算)の最低2倍以上を保証し、上限は現在の待遇(90分換算)の10倍とします。

とあります。東進に講師として、採用されれば、ギャラは倍は確実に払うと言っています。これ以上のモチベーションはないだろうということなのだと思います。

志のある者は、東進の門を叩けということでしょう。

優秀な講師を高待遇をアピールして、集めていることが読み取れます。

では、高待遇で集めた実力講師をどのように活用するか?
そこで、過剰とも言える数の講師が授業を提供します。

過剰と表現するにふさわしいのは、物理講師の多さです。
HPに載っている先生だけでも7人もいます。
その中に、東進の顔とも言える苑田先生、橋元先生もいます。

そんなスーパー講師がいても、東進は7人も抱えています。

それが東進の業界をリードする所以だろうと私は思います。

物理は、数学と並び、「わからない」を抱える科目です。
だからこそ、トップ講師だけでなく、基礎も丁寧に指導する先生も抱えているのでしょう。

主要科目以外は、ほぼ1人のスタディサプリとは大きく方針が異なります。

これは受講生にとって、とてもありがたいことです。
複数の講師を余分に抱えることは、なかなかできないことですが、業界のフロントランナーの東進だからできることなのだと思います。

東進の魅力の源泉は、この過剰とも言える講師のラインナップにあると言えます。

受講生からすれば、選択肢は多ければ多い程よく、営業面から言えば、売る商品の多様性は営業を仕掛けやすい。

直営、フランチャイズとよく仕組みが練られており、地方の有力塾でも東進のフランチャイズを手放せないほどです。

完成されたビジネスモデルだなと感じます。

現状では、他の追随を許すことはほぼあり得ず、映像授業サービスを受けようと思えば、まずは東進から検討するというのは、当然の選択ではないかなと感じます。コロナ禍の影響で、非対面授業を求める特需もあり、死角はなさそうです。

盤石な印象がある東進ですが、問題がなくもないと思っています。

次回はそれについて触れます。


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