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「ビッグモーター」問題が突き付ける「悪のサイクル」からの離脱の難しさ【塾業界も他人事ではない?】

中古車販売大手「ビッグモーター」の不正問題が波紋を広げています。

この問題、かなり根が深いと見ています。

なぜなら、「ビッグモーター」の手口が、倫理の問題を横に置きさえすれば、「革新的なビジネスモデル」とも言えなくもないからです。

中古車販売は、不正が起こりやすい業界の代表例とされてきました。
レモン市場という言葉の説明で頻繁に登場する業界の一つです。

今回の「ビッグモーター」の問題は、中古車市場は、不正が見つかりにくい業界であるという現状はそのままに、巧妙に「不正」を深化させたという点で、「革新的」であるということです。

中古車販売は、不正が見つかりにくいのであれば、より見つからないビジネスモデルが構築しやすいという点は見逃してはいけない視点ではと感じています。

実は、残念なことに塾業界もレモン市場に当てはまる業界であると私は思っています。

👆で書いた通り、見つかりにくい構造は「不正」を誘発しやすい。一番横行しているのが、合格実績の水増しです。

塾を性善説で見ていただけることは、大変ありがたいとは思うものの、業界人としては、それは「お気持ちだけで結構」なので、「性悪説」で見ていただいて構いません。

不正が発覚しにくいという構造は、不正をするうまみがあるということであり、これに手を染めると、「効率的にもうける」という点で、一つのサイクルに入ってしまう。一度この「悪のサイクル」に入ると、簡単には抜け出せなくなる。

その意味で、この「ビッグモーター」問題に「日本」を代表する「損保」がいっちょかみしているのも、この「悪のサイクル」のなせる業だと思います。

このような会社を市場から退場させることは簡単なことではありませんが、一人でも多くの目の肥えた消費者が増えて欲しいと切に願います。


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