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お盆休みのこの一冊②ジェイン・オースティン『高慢と偏見』(ちくま文庫ほか)【ドラマもおすすめ】

お盆期間中、おススメの本をご紹介しています。今回は2回目です。

前回はこちら。

今回は、イギリス文学の古典、ジェイン・オースティンの『高慢と偏見』(原題 Pride and Prejudice)です。

イギリス恋愛小説の金字塔と言われていますが、お上品にお高くとまっている作品ではありません。

いい意味で俗っぽいリアルな主人公・エリザベスの結婚物語です。各社から翻訳が出ていますが、私は、ちくま文庫で読みました。ちょっと長い作品ですが、読む価値があり、あと副次的にいろいろ楽しめるのが魅力の作品です。

物語の舞台となるベネット家には4人の娘がいますが、母ベネット夫人は、シャカリキになって娘たちの婚活に熱心になります。

当時のイギリスは、長男にすべての財産を相続させるという仕組みがあり、娘たちは家を出て自活の道を探る必要がありました。大半の女性は結婚であり、一部の女性は、教養を身に着け家庭教師を目指すなど限られた可能性しかありませんでした。世間的には恋愛小説と括られているようですが、私には女性の人生の物語と言えるのではと思っています。

この本をおススメする理由にはもうひとつ、BBC制作のドラマが非常に優れていることです。

エリザベスの結婚相手となるダーシーを演じたコリン・ファースは本作で人気を不動のものにしたとされています。

本作はイギリスでは不滅の人気を誇る作品とかで、BBCの力の入れようは、半端ではありません。下手な作品を作って不興を買うわけにはいかなかったのでしょう。それこそ、BBCの「プライド」を垣間見ることができます。

小説を読んでドラマを観るのがおススメのパターンですが、逆でもいいし、ドラマだけでも楽しめます。

世界的な名作文学はどうも・・・という方にも楽しめる作品ではと思います。

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