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大学は、何を問題にしているのだろうか【神戸大生の「不適切にもほどがある」行為に大学当局が謝罪する背景を考える】

神戸大学のバドミントンサークル(バドミントン部ではないそうですので、ご注意を)が宿泊施設で「破壊行為」をしたとのこと。

いつの時代も、愚かな学生はなくなりませんが、愚行をわざわざSNSで武勇伝的にアピールするのが今流だなと感じます。

ちょっと悪ふざけをして、「やっちゃいました。てへぺろ」みたいな価値観が意味を持つと思うのもまた、時代を感じますし、中二病の残滓なのかもしれません。

今回の記事のポイントは、ここではありません。

この騒動を受けて、神戸大学が謝罪したことです。

まず、この謝罪が重要なお知らせかなとツッコミたくなりますが、私立大学ならともかく、国立大学の神戸大学がなぜ謝罪をするのかがよくわかりません。自校の中に、残念な学生がいたというだけでは?と思うからです。

ご苦労なことに、このあと大学のリソースをわざわざ割いて、事情を調べ、何をするのかは知りませんが、再発防止の対応をするのだとか。

ハッキリいって、SNS時代では、ちょっとした悪ふざけは、「ネタ」として重宝されることもあり、再発防止は難しく、やれるとしたら、「停学」とか「退学」などの脅しがせいぜいなのかなと思います。

なので、大学の再発防止策など、していらんことではと思います。

また、そもそもなぜこの事件を受けて大学が謝罪をする必要があるのかを考えると興味深いなと感じます。

それは、大学は学生を管理すべき存在とみているのではということです。

そして、このような学生が存在してしまったという事実は、大学当局の管理不行き届きであり、だから謝罪をしなければならないということになるのではと思います。

そうしてみると、今の大学は学生を徹底して管理目線で見ているということがよくわかります。

となれば、当然GPAも学生を管理する手段となる。

私は、常々GPAがそんなに重要な指標だとは思っていませんでしたが、なぜか大学や教員の方が重視されることが疑問でした。

総合型選抜入試の問題で、わざわざ頼まれもしないのに、総合型選抜入試の入学生はGPAが高いので問題ないというエクスキューズを付帯されることが多いのも、

総合型選抜入試で入学した学生を大学はちゃんと管理できていますというアピールであり、GPAが学生を管理する手段として重宝されているのであれば、それはそれで納得のいくところでもあります。

総合型選抜入試で入学した学生は、管理しやすい学生なので、問題ありませんということなのかもしれません。

そのことへの是非論はあるかと思いますが、確実に言えることは、そのような下地があれば、ブレイクスルーするような学生は出てこないということでしょう。

大学はそこまで学生を管理して何をしたいのでしょうか。
もしかしたら、大学当局の方々もそれはわかっていないのかもしれません。
それは、それで結構怖いことなのかもと思ってしまいます。


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