石丸伸二氏を支える氷河期世代の熱狂的支持の読み解き方【氷河期世代に寄り添うことは、社会に必要不可欠なことだと思う理由】
東京都知事選挙は、現職と元国会議員の事実上の一騎打ちとなっているのは間違いないのでしょう。
ただ、当落に関係なく存在意義を見出す人物が出てくるのは、東京都知事選挙の興味深いところです。
今回も出馬されておられますが、田母神俊雄氏は、2014年の東京都知事選挙で60万票以上の得票を得て世間を驚かせました。
今回もそのような台風の目になりそうな人物として挙げられそうなのが、石丸伸二氏でしょう。
古舘伊知郎さんが支持されておられることで、注目度が上がっている印象があります。
石丸伸二氏を支持されておられる方の特徴としては、とにかく「熱い」ということが言えるでしょう。
SNSなどを眺めていると、石丸さんについて、よく知りもせずに泡沫候補扱いして口を滑らせたインフルエンサーが、炎上するということは結構起きている印象があったのですが、事実そのようです。
彼を支持している岩盤層は、やはり彼と同じ世代、つまり氷河期世代の方なのかなという印象があります。
この石丸現象ともいうべき熱狂の特徴は、世代間の温度差が極めて大きいことでしょう。
上の世代にあたる50代、60代の評価、とりわけリベラル界隈のウケは最悪に近く、新自由主義的、権威主義的、非民主的・・・など支持される理由が全く理解不能とされているところがこの方の最大の特徴なのではと思っています。
ただ、古舘さんも指摘されておられるように、地方分権の考え方は、新自由主義的とは言えませんし、歴史認識についても、修正主義的な側面はない人物のように感じています。
とはいうものの、正直なところ、私もこの方の「良さ」を理解できないのも事実です。正確に言うと、熱狂的に支持されておられる方の根拠が見えないと感じています。
ただ、氷河期世代の方々が熱狂していることから、この世代が訴えている何かを代弁しているという点は、重視すべきだと思っていて、理解はできないけれど、氷河期世代の方々が支持するのであれば、それは傾聴に値する何かを表現されておられるのだろうというのがこの方の人物イメージです。
そこで感じるのは、氷河期世代の方々が受けてきた「損な世代」という側面はもっと理解されておくべきことだろうと思います。
それは、↓で少しではあるものの理解できた一面があります。
石丸伸二氏の登場で、氷河期世代に注目が集まることは個人的には良いことでなはないかなと思っています。
というのも、彼らが就職適齢期に受けた不条理ともいえる現実は、何ら社会的に手当てされることもなく、忘れさられようとしています。
人手不足で悩む(大)企業は、しれっとあの時のことをなかったことにして、新卒採用に猛進している。それは、あまりに無責任で、無節操ではないかと私には見えています。
そんな社会の矛盾を内面に秘めた氷河期世代の方々の怒りや絶望は、このまま放置していいとは決して思えません。あの時大人たちは、「就職できないのは、自己責任」と言い放ち、責任を氷河期世代に押し付けていましたが、果たして本当にそうだったのか。
それが、氷河期世代の方たちが、上の世代への不信感や場合によっては攻撃性を持つのは理解できるところがある。石丸伸二氏の「攻撃性」も氷河期世代の方々としては正しい使い方に映っているのではと思っています。
氷河期世代の手厚い支えがある限り、石丸伸二氏の「次」は当然あるでしょう。
それがどんな形になるのかはわかりませんが、彼が現在のスタンスで行動い、発信し続ける限り、氷河期世代の方々を勇気づけていくのではと思っています。
そのころには、彼がなぜ支持されているのかは理解できるようにはなりたいとも思っています。
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