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今更ながら、チャート式、フォーカスゴールドの使い方を知る①

今回から、数学の網羅系問題集の双璧といわれる『チャート式』(数研出版)、『フォーカスゴールド』(啓林館)について使い方を書いていければと思います。

使い方は教育系YouTuberさんたちも紹介していますし、何となくであってもわかっている人も多いでしょう。

だから「今更」使い方を学ばなくてもいいんじゃない?という学習者に届けしたいネタを中心にお話したいと思います。

この二大網羅系問題集ですが、ある構造的な問題を抱えています。

知ってました?

これは結構有名な話ですし、私が今更言うことではないですが、もしご存じない方のために書いておきます。最も数学で使われている参考書・問題集なので、知っておいて損はありません。

フォーカスゴールドやチャート式って便利ですよね。使いやすいと思いませんか?

それは、レイアウトに秘密があるのです。一問、基本片面1ページ。長い問題でも見開き2ページで読むことができます。この閲覧性の高さが使いやすくさに大きく貢献しています。

私も教材(プリント)を作成するときは、できれば見開きで読めるように工夫をしています。

しかし、分かりやすさを重視すればどうしても次のページ(プリントなので裏面)に解説が続いてしまいます。

・計算の過程を丁寧に書く。

・論理展開に飛躍があれば、それを補って解説する。

・分かりやすくするために図やグラフを入れる。

・別解を書く

などとプリントの内容の密度を高めるとどうしても紙面は膨張してしまいます。

繰り返しますが、チャート式やフォーカスゴールドは片面1ページや見開き2ページでレイアウトされています。ほぼ必ず。

・・・(・_・)......ン?

そうなんです。

チャート式やフォーカスゴールドの解説は、実は丁寧ではない場合があるのです。やっかいなことに、難しい問題で顕著にそれが出ます。

なので、問題によっては、

丁寧でない計算や

飛躍した論理展開や

ある便利な図やグラフが省略され、

別解が書いていないことがあります。

網羅系問題集は、自学用に使うことが前提です。学校の宿題として問題番号が指定されて各自解くというものが出たりします。傍に分かっている人がいない環境で使うことが大半です。

なので、学習者はどうしてこうなるのか?という疑問を抱え込むことがレイアウトの問題で構造的に発生するのです。

これはチャート式やフォーカスゴールドが網羅系問題集である所以である、網羅するだけの問題数を確保するためのやむを得ない措置とも言えます。

そのためチャート式は、このレイアウトはそのままにレベルを分割し、4シリーズ(赤、青、黄、白)をレベル別で準備しています。それほど、レイアウトと問題数を大切にしているのです。

まずは、使う前提として、網羅系問題集はそういう構造的な落とし穴があることをよく理解しておきたいですね。

実は落とし穴、まだあります。それは次回。


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