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SMARTCITY x TOKYO~SUMMER MEETING~を開催しました!

 皆さん、こんにちは!スマートシティ戦略担当です。
 東京都では、幅広い層のスマートシティへの関心を高め、都内における都市・まちのスマート化を促進していくことを目的に、令和3年度より始めていた「東京スマートシティ連絡会」を昨年度より「SMARTCITYxTOKYO」と称して定期的に開催しています。去る8月30日(水)に今年度最初の「SMARTCITYxTOKYO~SUMMER MEETING~」を開催しました。
 今回は、東京都が進めるスマートシティの取組「スマート東京」をメインとし、東京都事業の取組発表や有識者によるパネル・ディスカッションを行いました。当日はオンラインで270名、会場に105名、計375名にご参加いただき、盛況のうちに終了しました。どうもありがとうございます!

会場の様子

 前半は、現在東京都が実施しているスマートシティに関する事業について説明を実施しました。オンラインにて発表された自治体もありました。
 最初は東京都が目指すスマートシティ、スマート東京の将来イメージです。東京都には様々なデータが存在しています。行政データや民間の保有するデータ、都市OSに集積するデータなどです。こういった様々なデータがTDPFと呼ばれるデータ基盤を通じて集約され利活用しやすい状態になることで防災や交通など、様々なシーンで新たなサービスが開発導入され都民の生活の質が向上していくという社会を目指しています。

 次は、スマート東京の5つの主要プロジェクトについて、都の担当者や事業者から紹介させていただきました。

 後半は、「スマートシティの取組を通じ、都民の暮らしはどう変わるか?」というテーマで、宮坂副知事を含めてパネル・ディスカッションを実施しました。
 最初にスマートシティにおける「スマート」の意味に最も近いと感じるものはどれですか?、(1.利口な賢い 2.高性能なハイテクな無駄のない、3.洗練された 4.環境に配慮した)、という質問をリアルタイムで参加者に問いかけました。結果は、2が43%で最も多かったです。これを受けて、本日のディスカッションが始まりました。
 海外では人々がスマートに生活していくのに必要なのが「スマートシティ」である、つまり情報がオープンになっていて、アクセスすれば情報が簡単に手に入るという主体的な状態を構築しているのに対し、日本のスマートシティは「コンビニエント」な利便性を受動的に求める方向に進んでいるのではないか、という意見が出されました。
 例えば、日本では行政が住民に対して、困りごとは何ですか又は課題は何ですか、と聞くケースが多い。これは、行政がすべてを解決してくれるという誤解を生みかねない。何かしてくれるのを待っている状況になりかねない。つまり受け身になりやすいのでは、という意見も出されました。
 宮坂副知事によると、「台湾のオードリー・タンさんはスマートシティを作りたいというよりも、スマートシティズンを増やしたいと仰っていた。これは、人が集まって街になるが、スマートシティズンが多いことがスマートシティになるのではないか、ということでしょうか」。また、「今回出てきた話の中で重要なキーワードは、やはり主体性だと思う。愛着を持って街をどう良くしていくか、育てていくかという仕組み作りが重要である」、と発言された。
 例えば、バルセロナで行われている「Decidim(デシディム)」という熟議を促すデジタルプラットフォームがあります。これは議論を深めてそれを実行するという仕組みであり、住民が直接参加できる主体的なシステムです。住民があたかも自分のこととして考えることが出来るものです。つまり、このように主体的かつ積極的に参画出来ることを後押しするためにデジタル技術を利用することが、官民協働のスマートシティズンやスマートシティの構築につながると考えられます。
 最後に、このパネル・ディスカッションを通じて「スマート東京」の取組への参画・連携意欲は高まりましたか? という質問を参加者にリアルタイムで問いかけて、90%以上の方が「高まった」と回答されました。このアンケート結果をもって、本日のパネル・ディスカッションを盛況のうちに終了しました。

【最後に】
 この後、会場では対面でのネットワーキング・タイムを設けました。本日の登壇者、参加者併せて100名近くが約1時間にわたって、意見交換などの交流を深めました。
 東京都としては、今後も官民一体となって、東京というまちの魅力度を高めてそれを各方面に向けて情報発信していきたいと考えています。そのためには、このSMARTCITY x TOKYOを今後も継続的に開催するとともに、国外のイベントにも積極的に参加して東京都の魅力を伝えるとともに、タイムリーなテーマでのスモール・イベントを積極的に開催して、都民との官民協働のコミュニティやネットワーキングなどの構築に努めていきたいと考えています。

当日のイベントに関するHP↓

パネル・ディスカッション
ネットワーキング