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東京データプラットフォーム ケーススタディ事業のプロジェクトが本格スタートします

 都では、「スマート東京/東京版Society 5.0」を実現するため、行政や民間の持つデータの積極的な利活用につながる取組を進めています。

 5月の投稿でケーススタディとなるプロジェクトの募集について紹介したところ、たくさんの応募をいただき、ありがとうございました。

 その中から、一次審査、二次審査を行い、以下の3テーマからそれぞれ1件のプロジェクトを選定しました。

①混雑情報活用
 施設内の混雑データ等を活用したもの
②庁内データ又はオープンデータ活用
 都庁内のデータ又はその他行政機関のオープンデータを活用したもの
③民間データ活用
 民間企業が保有するデータを活用し、データ利用ニーズの発掘につながるもの

 今回は、選定された3プロジェクトの概要について紹介させていただきます。詳しい内容については、こちらのWebサイトで発信しています。  

プロジェクト①(株式会社ぐるなび)

【プロジェクト名】
 都内飲食店における「混雑・予約データ」等の活用による自動集客化サービスへの取組
〇協力会社
 凸版印刷株式会社、株式会社オプティム
〇プロジェクトの概要
 コロナ禍において、飲食店の経営状況は依然厳しく、お店に足を運ぶ人にとっては、密は回避して食事をしたいところですが、空いていると思ってお店に入っても、後から予約した人が来て密になってしまうことってありませんか。
 このプロジェクトでは、カメラやセンサーから取得した店内の混雑状況や店舗予約情報を指数化の上、統合データを生成し、「真の混雑情報」としてクーポン等と組み合わせてWEBサイトやサイネージで発信することで、飲食店の新たな集客手法を確立します。
 集客増加を実現し、売上を確保したい飲食店と、安心して食事をしたいという、お店に足を運ぶ人の思いの両立を目指していきます。
 混雑度がお店を選ぶ要素になっている今、「真の混雑情報」が得られつつ、お店としても集客が自動的に行えるようになれば、とてもすばらしいですね。

図1

想定する事業モデル

プロジェクト②(東京大学エコノミックコンサルティング株式会社)

【プロジェクト名】
 行政データの積極的な活用による「地域プロファイリング」の創生
〇協力会社

 株式会社みずほ銀行
〇プロジェクトの概要
 土地利用現況調査などのデータや経済センサスなど、企業活動に関するデータを活用し、予測モデルを構築し都内各地域の特性を分析。スタートアップを含む様々な企業が、望ましい事業拠点を選定するための情報として「ビジネス環境指数」を提供し、その活用を目指します。
 このプロジェクトの背景には、企業の拠点選びは非常に重要なポイントながら、必要な情報が多いため、十分な情報を揃えようとすると、スタートアップを含む中小企業にとっては無視できないコストとなってしまうという問題があります。
 こうした問題に対し、世の中にあるオープンデータ等の低コストなデータを組み合わせて、企業が必要とする拠点情報という付加価値の高い情報を生み出す、というチャレンジングな取組に挑戦します。

図2

地域プロファイリングのイメージ図

プロジェクト③(パシフィックコンサルタンツ株式会社)

【プロジェクト名】
 民間データを基軸にした「駅利用圏ポテンシャルマップ」の展開
〇協力会社
 ソフトバンク株式会社、株式会社日建設計総合研究所
〇プロジェクトの概要
 最寄り駅よりも少し離れた駅からの方が、目的地まで乗り換えなく行けるということ、ありませんか。
 このプロジェクトでは、人流データを中心に、交通ネットワークや地価情報など、様々なデータを組み合わせて、世代別の駅利用圏の違いなどについて分かりやすく可視化した「駅利用圏ポテンシャルマップ」を作成します。
さらに作成した「駅利用圏ポテンシャルマップ」を分析することで、例えば年齢別の実際の駅利用者の情報から、若者向け店舗の出店場所の検討に活用したり、チラシをどの地域まで配ると効果的かといったマーケティング戦略への活用など、都民や企業、行政といった様々な主体での利用可能性を検討していきます。

図3

駅利用圏ポテンシャルマップのイメージ図

おわりに

 プロジェクトの実施期間は2021年7月から12月までを予定しています。今回のプロジェクト募集では、実に様々なジャンルのご提案をいただき、東京データプラットフォーム事業が、幅広い業界から注目されていることを改めて実感しました。
 プロジェクトの進捗状況などは、随時専用WEBサイトやnoteで発信していきます!
 プロジェクトに関するご意見などは、下記問い合わせ先までお寄せください。
まずはご提案いただいた内容を実現させ、皆さまにご紹介できるよう頑張っていきますが、データ利活用の更なる促進を目指し、今回実施する取組に皆さんがお持ちのデータの活用も検討してほしいといったご要望もお待ちしています。

【専用WEBサイト】
https://www.tdpf-casestudy.metro.tokyo.lg.jp/schedule/
【ご意見はコチラ】
東京データプラットフォーム ケーススタディ事業事務局
メール:smart.tokyo@accenture.com (業務受託者:アクセンチュア株式会社)
専用フォーム:https://www.tdpf-casestudy.metro.tokyo.lg.jp/inquiry/