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都庁職員が通信キャリアから学んだ「アンテナ基地局設置の現場」について

皆さん、こんにちは。

ついに始まりました「スマート東京最前線」。
前回は私たちの紹介をしました。
今回からは、日頃私たちが行っている具体的な取組をご紹介したいと思います。


○はじめに~なぜ5Gを進めるのか?~

まず、皆さんが普段使っている携帯電話。
インターネットで検索したり、アプリやゲームをしたり、通話をしたり…
こうしたことができるのは、長い時間をかけて整備されたアンテナ基地局のお陰です。
携帯電話端末と直接電波のやり取りをして交信するのが基地局で、NTTドコモ、ソフトバンク、KDDI、楽天モバイルなどの通信キャリアが主に建設しています。
基地局は基本的に電波を発射する「アンテナ」と「送受信機」で構成されています。

現時点では、まだ多くの方が4G(固い言葉で言うと「第4世代移動通信システム」)を使用されているかと思いますが、
今注目されているのは次世代通信規格「5G」です。
各通信キャリアもテレビでCMを大々的に流しており、皆さんも見かけることがあるかと思います。
5Gが今よりももっと普及し、5Gを使った様々な技術が実用化されれば、
コンサートやスポーツ中継をマルチアングルで見たい角度から視聴できたり、
宅配便をドローンが届けに来たり、
自動運転が実現したり、
台風などの災害復旧作業を、無人建機を遠隔操作して安全に行えたり、
…こうした未来がいろいろな分野で実現されるようになります。

5Gは4Gに比べて電波の届く距離が短く、これまで以上にたくさんの基地局が必要です。

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都心部などではアンテナを建てる場所が少なく、様々な制約もあり、通信キャリアも場所の確保に苦慮しています。
そこで、東京都は5G環境を早期に構築するため、保有する建物や土地などを通信キャリアに開放しています(現在、約15,000件)。

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5Gアンテナ基地局が増えれば増えるほど、都民の通信環境はもっともっと良くなります。
さて、今回は5Gアンテナ基地局の設置に向けた現地調査の様子を紹介したいと思います。


○基地局設置はただアンテナを置くだけではない?


都の施設等に基地局を設置する場合、下記の手順で進めています。

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このように、私たちが5Gを使えるようになるまでにはたくさんの手順があります。
現地調査はまさに、5Gアンテナ基地局を建てるための、大事な最初のステップになります。

○都のワンストップ窓口がアンテナ設置を推進!


皆さんがいつでも、どこにいても5Gを使えるようになるために、東京都はワンストップ窓口を作り、効率的に事務処理を進められるようにしています。
ワンストップ窓口とは、5Gアンテナ基地局等(4G含む)の設置を加速化させるため、通信キャリア等からの申請や問合せ等に一括して対応するための窓口です。
正式名称は「5Gアンテナ基地局等設置ワンストップ窓口」といい、令和元年11月8日に設置しました。

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公共の施設にアンテナを設置するため、ワンストップ窓口職員が各通信キャリアを取りまとめて現地調査を行うとともに、進捗状況の把握もしています。
現在、84件の現地調査を並行して実施しています。

○現地調査の様子を本稿だけに少し公開
今回、5Gアンテナ基地局を設置するには、現場ではどのような視点で検討されているのか、どのような機器が設置されるのか…普段は見ることのできない現場に入って取材しました。

我々は、8月都内某所、アンテナ基地局を設置することを検討するため、施設の屋上に来ています。

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基地局には様々なタイプがありますが、今回は建物の屋上から周辺を5Gエリア化できないか検討されています。
(他には土地へ鉄塔やコンクリート柱を設置するパターンや、屋内向け対策のパターンなどがあります。)

通信インフラのプロたちは一体どんなところを見ているのでしょうか?
屋上では、アンテナや無線機の設置できそうな場所はどこか、
対策したいエリアの見通しが開けているか
…といったところを実際に人の目でチェックしています。

屋上をチェックした後、屋内で、屋上のアンテナにつなげる電源や光回線はどこから持ってくるか、
といったところを検討しています。

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場所や設置条件にもよりますが、電波発射すれば数百メートルをカバーすることができると言われています。
現地調査の結果、実際にアンテナを設置できるかどうかが決まりますが、
こうした調査をできる限り多くの場所で行うことで、5Gエリアの拡大の後押しを進めています。

○おわりに


今回、ワンストップ窓口としても調査に立ち会うことで、都民の皆様に5Gサービスの安定供給に向けてどのような視点で検討がなされているのかを知ることができました。
ワンストップ窓口職員として、通信キャリアの方々と伍してアンテナ設置の議論や調整ができるよう、成長していきたいと思います。

そして、これからは土地や建物だけでなく、街路灯などの工作物への設置も進めていくことで、
モバイルインターネット網の整備を一層推進していきます!