小笠原の情報通信基盤を5G対応可能な環境に整備しています!【5G対応編】
皆さん、こんにちは!島しょ通信担当です。
私たちは、小笠原における5G化の取組を促進するため、情報通信基盤を5G対応可能な環境に整備しています。今回はその取組について紹介します。是非、最後までご覧いただけますと幸いです。
さて、本題に入る前にクイズです!
Q 東京(竹芝)から小笠原(父島)まで、おがさわら丸という船で片道約何時間かかるでしょうか?
a 約10時間 b 約20時間 c 約24時間
(解答は記事の最後をご覧ください。)
⛵海底光ケーブル整備について
小笠原では、海底光ケーブルの整備以前は、テレビ、電話及びインターネット等がすべて衛星回線経由で接続されていました。このため、平成23年にデジタル放送へ移行すると衛星回線経由では、フルハイビジョンによるテレビ放送を視聴できなくなることが課題となってしました。また、大容量の画像や動画の通信速度が低速なことから、HPを開くのに数分かかることもありました。これらの課題を解消するため、都は、平成21年度から平成22年度にかけて、八丈島と小笠原を結ぶ海底光ケーブルを含む情報通信基盤の整備を行い、平成23年7月には、海底光ケーブルによるテレビ放送と超高速ブロードバンドサービスの提供を開始しました。超高速ブロードバンドサービスの提供により、小笠原ではリアルタイムに情報収集が出来るようになるなど生活の利便性が向上しました。
整備については過去のnoteもご覧ください!
⛵小笠原の5G化の取組促進について
地理的に制約が多い離島の生活にとって、現在では超高速ブロードバンドサービスが必要不可欠なものになっています。また、整備を行った10年以上前と比べても、インターネットはさらに普及し、映像などの大容量データを必要とするサービスが急拡大しています。
近年では、観光、医療、産業等の様々な分野で、5Gも活用されはじめています。5Gには、「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」という特徴があることから、VR(バーチャルリアリティ)を活用した観光体験や、遠隔診療など様々なサービスが実現しています。
しかしながら、小笠原では、海底光ケーブルの両端につながる伝送装置等の機器が、5Gの特徴である大容量通信に対応していません。このため、小笠原の5G化の取組を促進するため、都は今年度から伝送装置等の機器を5Gに対応した大容量通信ができるものに交換していきます。この交換により、海底ケーブルを新しく敷設し直すことなく5G対応可能な環境に整備されます。
また、5Gサービスの提供には伝送装置等の交換以外に、5Gアンテナが整備されることが必要です。来年度以降、通信事業者がアンテナ等の機器を整備することで5Gサービスが提供されることになります。
今回紹介した取組により、小笠原における5G化を促進できればと考えています。今後も、整備した装置の維持管理を確実に行い、島しょ地域のインターネット環境の確保に取り組んでいきます。
クイズの答え
c 約24時間
…東京から小笠原(父島)までは約1,000kmです。東京から札幌までは直線距離で約820kmなので、とても遠いことがわかりますね!