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「自家製ミールキット」


最近「自家製ミールキット」という物を作り始めた。

と言っても、家庭用の冷蔵庫では冷凍スペースに限りがあり、そう何でもかんでも冷凍できるわけではない。

それに、ちょっと検索するだけで色々な「自家製ミールキット」や「下味冷凍」なる物が出てくるが、どうにも自分には合わない物もある。

「これは良い!」と思って試してみた「豚汁セット」がまさにそれで、冷凍した人参や大根の食感が最悪だった。
多分もう二度とやらない。

なので、今は
・豚バラ or 鶏モモ
・白菜
・長ネギ
・油揚げ
・きのこ類
・小松菜 or ほうれん草
に限定して、適当にカットした物を少しずつフリーザーバッグに詰め冷凍しておき、
夫と私=大人2人の昼食に、うどんにしたり、鍋にしたりしている。
ちなみに我が家の場合、
Mサイズの袋で作り、うどんの場合は2人で一袋、鍋の場合は市販の鍋つゆを使い豆腐を後から入れている。

これを始めて数週間経過した今「なぜもっと早くやらなかったのか!」と後悔している。

外食の回数も減らせたし、食べる前に食材をダメにしてしまう事もなくなった。

忙しい人、料理が苦手な人、何よりモノグサな人にこそ、オススメしたい!

私は、モノグサへの道を邁進中の娘に「絶対に教えなくては!」と思っているし、いつか娘に託そうと思い書き溜めている「レシピブック」にもしっかり書いて絶対見るように付箋も貼った。

自炊して、栄養もしっかり取って、、、しかも、それを継続するのって本当に大変だと思うし、
家事を主に担当している人間が、病で倒れた時、本当に悲惨な事になるから。

普段やらない人って、本当に気付かないし、分からないから。

もうそれは、愛とか優しさとか関係ないから。

見てる景色が違う、生きてる世界が違う、と思った方が良い。

うちの夫がいい例で、
私が、悪阻で苦しんだ時も、抗がん剤治療中でしんどかった時も、夫が料理を作る事は一度としてなかったし。
体調崩してる私や、育ち盛りの娘に、「インスタント食品」「コンビニ弁当」デリバリーで「牛丼」「ピザ」を続けて与えてくるのも、びっくりするけどそこに悪意はない。

長い抗がん剤治療中に何度も「殺す気か!!」と怒鳴りそうになったし、
味覚障害で苦しかった時は流石に「こんなに苦しんでるのに酷い!」と号泣してしまった事もある。

同じ時期に病を経験した父は、母から朝昼晩と羨ましい程の食事を提供されていた。
それでも気に入らなければ文句を言う父に、同じ病人として嫉妬混じりの怒りを感じたものだ。
「お母さんが病気したら、お前は同じだけの看病が出来るのか?出来ないなら文句言ってねーで黙って食えクソジジイ!」
そう言ってやりたかった。
言ってやれば良かった。

「女が病気すると、まともな看病すらして貰えないんだなぁ」
あの時ほど、女に生まれた事を悔やんだ事はない。

でも、大事な事なので何度でも言うけど、夫に悪意はないから、自分の何が悪かったのか、何が泣くほど辛いのか、ガチで分からない。
夫は夫で、自分の悪意のない行動に対して、病の嫁がギャン泣きしながら怒ってくるのだから、さぞ辛かっただろうと思う。

あの頃の私達に必要だった物、それは「ミールキット」

縁起でもない事を言うつもりはないが、いつ私が動けなくなったり、この世からいなくなったりしても、夫と娘が最低限まともな食事を取れるように、「ミールキット」のバリエーションを増やして、作り方を教えていかなくては。