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記憶に残るレース(多分、空前絶後の第40回ジャパンカップ)

 The 40th JAPAN CUP


 いやー、今年のジャパンカップは、ホントに忘れられないレースになりました。


 主役は、3歳時の牝馬三冠と合わせて、これまでGⅠレース8勝の現役最強馬 ”アーモンドアイ

 挑戦者は、3歳牡馬三冠を6戦6勝の無敗で制した"コントレイル"と、同じく3歳で、牝馬三冠を5戦5勝の無敗で制した"デアリングタクト"という、競馬好きにとって、夢のようなレースが実現しました。

 同じ年に、無敗の三冠馬が、牡馬、牝馬それぞれに誕生しただけでも、すごい年なのに、その二頭がそろって最強馬に挑むという構図は、もはや物語でしか見れないような空前絶後のレースです。

 長い事、競馬を見てきましたが、こんなにワクワクするレースは、ほんと久しぶりでした。



結果としては

優勝、アーモンドアイ!


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 やっぱり、”アーモンドアイ”は強かった!

 結果もそうですが、内容も強い強い!
 "コントレイル"や"デアリングタクト"につけ込む隙を与えない、まさに完勝と言ってよい競馬でした。

 2着~5着はクビ、ハナ、クビの接戦でしたが、2着に"コントレイル"、3着には"デアリングタクト"がしっかり入線し、ファンの希望する1、2、3決着となりました。(4着の”カレンブーケドール”や5着の”グローリーヴェイズ”も強い馬なんですよ~。)



 故障馬もなく、みんなが全力を出し切ったレースは、ほんとうに見応えがありました。

 そして、このレースをもって引退する”アーモンドアイ”には、心から感謝したいと思います。


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 この”アーモンドアイ”の強さを目にして、実は、思い出したレースがあります。(これも忘れられないレースです。)

 そのレースは

 第49回「毎日王冠(GⅡ)」(1998年:東京芝1800m)

 当時、2000m前後のレースでは敵知らずだった、稀代の逃げ馬”サイレンススズカ”に対し、1歳下の世代で怪物と呼ばれていた”グラスワンダー”と”エルコンドルパサー”の二頭の無敗馬が挑戦した「毎日王冠」

 これも、伝説のレースですが、結果としては”サイレンススズカ”の完勝だったんですよね。
 考えられないハイペースで逃げる”サイレンススズカ”に対して、3コーナー過ぎから捉えにいった”グラスワンダー”は失速して5着、最後に追い込んできた”エルコンドルパサー”が2着に入ったものの、2馬身差以上の差をつけられてたんです。

 ”サイレンススズカ”の強さだけが目立ったレースでしたが、その後の天皇賞・秋で”サイレンススズカ”が故障し予後不良となり、2度目の対戦は実現することはありませんでした。
 でも、”エルコンドルパサー”は、その年のジャパンカップに優勝し、翌年は長期の欧州遠征で凱旋門賞2着に入るなど大活躍しました。また、”グラスワンダー”も、その年の有馬記念に優勝し、翌年も、同世代のスペシャルウィークらと激闘を繰り広げ、宝塚記念、有馬記念とグランプリ3連覇を成し遂げます。


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 今回の「ジャパンカップ」を見て、20年以上前の「毎日王冠」を思い出したのは、初めて負けた無敗馬が、何か、勝った馬からバトンを引き継いだように見えることで、”サイレンススズカ”からバトンを受け取った”グラスワンダー”と”エルコンドルパサー”が活躍したように

 引退する”アーモンドアイ”から、"コントレイル"や"デアリングタクト"も何かしらのバトンを受け取っているように思えるんですよね。

 初めて負けた2頭が、これからもファンをワクワクさせてくれることを、心から祈っています。



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