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嵐の前のただのそよ風


誘ってくるのに私が近づくと逃げる彼のことを追いかけてしまった  わけが分からない  会いたいのに会えないしはぐらかされて忙しそうだからもういいよ  そう言うと繋ぎ止めようとする 

 会っちゃいけないって思ってたからって  謎のことを言い出す  話しても話しても彼に触れられないことが苦しかった

5分でもいいから会いたいって ちょうど中間地点の駅で待ち合わせて彼と会話をした

彼はその時私のスカートの中に手を伸ばしてした  私は2度3度彼の手を反射的に振り払っていた  何もしないから  寝るだけ  そう言っていた 

彼は気持ちに余裕もなかったし寂しそうだった  寂しいならそばにいてあげれば   体を繋げて彼が落ち着くならそうしてあげればよかった

私は気持ちがあったけど彼の気持ちは分からなかった  だからまだ彼と話をしたり一緒に過ごして彼の事を知りたかった   

もうひとつ後にも運行情報あるけど  彼の言う終電で帰ろうとする  彼の手を握って引き留めてもその手で私の頭を撫でて行ってしまった  気をつけて帰ってねって  何なの  朝まで眠れなかった

彼の望むようにしてあげればよかった  もう彼の姿を見ることも声を聞くことも出来ない  

好きな人が繋がりたいって思ってくれたなら  それでよかったじゃない  後悔しても  もう彼はいない


過去を語り今を語り私の大切な記憶をここに残します。 思い描いていることを少しずつ何か形にしていく場所にしていきます。