ひきこもり考

ざっくり言うと、僕はひきこもりです。
正確に言うと、人生の半分以上、精神疾患を抱えていて、それによって、ひきこもりがちの生活を送っています。だから、わかりやすく、一般のかたに通じるように、自分はひきこもりだと伝えています。でも、必要に迫られれば外へ出かけますし、友人知人とも会ったりします。ですが、精神的には完全にひきこもっていますし、心はほぼ閉じてるのです。先日、職場でひきこもりについての話が出ました。下記文章は、僕の実体験を元に書いております。

まず最初に、一般のかたに様々なかたがいるように、ひきこもりにも様々なかたがいます。だから、ひきこもりになる事情や経緯が様々な訳です。僕は最初に書いた、精神疾患の影響が大きいです。みんな、理由は本当に様々だと思います。一般のかたが思い描くひきこもり像に一致するかたは、かなり少数かと思います。

8050問題もそうですが、問題は問題だと思い、問題だと捉え、問題とするから問題になるのだと僕は思います。問題になってなければ、困った話だな…くらいでみんなが捉えてるかもしれません。今現在、問題となってることは、誰かが問題にしたいのかもしれません。

職場では、「何をもってひきこもり脱却とするのか?」という話になりました。僕個人としては、ひきこもりがひきこもりから脱却しないとならないという流れに、日本全体が向かうことを危惧しています。

一般のかたからしてみたら、ひきこもってる状態は異常な訳ですが、ひきこもることによって心身のバランスを保ってる一面もあるかと思います。それが、たとえ一般のかたからしたら、とてもおかしく奇妙に感じたとしてもです。だから、ひきこもりに外に出ろ、外と繋がれという有形無形の圧力をむやみにかけてしまうと、追い詰められていくひきこもりもいるかと思うのです。そこから自傷他害に至ってしまうケースもあるかもしれません。

そういった意味で、ひきこもりはハウジングファーストを、とても脅かされていると感じています。別にハウジングファーストはホームレスに限ったものじゃないと僕は捉えており、ひきこもりも安心できる自分の場を持て、そこから何か次のアクションへと、繋げていければいいのだと感じています。

ひきこもりはいつも自室にこもって好きなことしてるだろうって? 本当の意味で、安心しながら自室にこもってるひきこもりはごく少数です。かなりのひきこもりが自責の念に駆られながら、家族の中で肩身の狭い想いをしながら、将来の自分に不安を感じながら、ひっそりと生活してるのです。そこの部分は、一般のかたのイメージとかなり乖離してると感じています。ひきこもりも、まずは安心できる自分の場が確保でき、そこを基点に展開できたらと思っています。

肌感覚の話になりますが、一般のかたより選択肢が限られているひきこもりが多いんじゃないかと感じるのですが、選択肢のない選択(ほぼそれしか選べない)を突きつけて欲しくないと個人的には思います。仮にひきこもりから脱却するとしても、そこまでのルートが沢山あった(提示できた)ほうがいいかと思います。事情や経緯が様々なひきこもりを、ひと括りに考えること自体が、そもそも難しいのかなと感じています。

やはり、日本全体の余裕のなさが、ひきこもりやその他マイノリティーへの風当たりの強さへ繋がっていると感じます。ただ、コロナ前までは日本全体の最後尾に位置しているひきこもりのように、僕自身も感じている節がありましたが、コロナ後はひきこもりは有利に感じます。だって、普段から外へあまり出ないとか、人とあまり関わらない生活をしてたので、コロナ下でもあまり変化を感じません。寧ろパリピみたいな社交的な明るいかたのほうが、このコロナで参ってたりストレスが溜まってますよね。笑 ひきこもりが上手く活躍できれば、このコロナ下では最前列でみんなを牽引する役割を担える可能性もあると感じています。一人でずっといることに寂しいとかほぼ感じず、一人が平気で好む僕は無敵です。笑

そういうことなどから、僕らを取り巻く状況や状態によって、誰が活きてくるかわからない一面もある訳です。だから、ひきこもりをはじめとした、様々なマイノリティーも日本全体に内包してもらって、取り巻く状況や状態によって、日本全体としての生き残りのひとつの手段の為の要員としてもらえたら、ひきこもり側の僕としては嬉しいです。上記内容は、あくまでひきこもり側のイチ意見です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?